いま静かに過ごすということ
海上自衛隊では、毎週金曜日はカレーを食べるのが習慣です。
長期間の海上勤務でも、同じ曜日にカレーを食べることで曜日感覚がなくならないようにするための工夫です。
金曜日にはカレーを食べることにしようかと思うほど、
曜日感覚が失われてゆくのは、
会社を経営することから離れただけではなく、
土日は、どこかで講演をしている生活がいま失われてしまっているからでしょう。
イスラエルツアーが再開できる目途も立たず、
東京~テルアビブ直行便も3月就航するはずが、
いまのところ9月に延期という話ですが、どうなることやら。
伊勢神宮の三節祭である月嘗祭も奉拝中止。
神宮の参拝客も8割以上減。
祈りの場ですら恐怖が覆っています。
こんなときだからこそと、
オンラインでの交流が盛んで、
ズームという仕組みで会議やミーティングがなされています。
コロナ以前の加入者が100万人ほどだったズームは20倍の2億人に急成長、
株価もうなぎ登りだそうです。
私も使ってみましたが、
確かに便利なものです。
新しい時流に乗って新ビジネスが生まれてくるのは良いことだと思います。
いつもそうやって産業は革命を起こしてきましたから。
文明も発達してきましたから。
でも、
あえて、
今は、静かにしていようと思います。
動かないことで、動きを感じたいのです。
恐らく産業革命や明治維新に匹敵するほどの人類の変容が促されていると思えます。
それと同時に、一人ひとりが変容の時を迎えているのではないでしょうか。
過去の延長線上に未来がないのなら、
新しい「特異点」から出発できる自分に変容すること。
それが新しい時代を生きるカギでしょう。
「自分は何のために生まれてきたのか?」
「いったい自分は何が本当にやりたいのか?」
そんな単純な質問に答えを出すためにも、
生きるか死ぬかという経験をしなければならないのが人生です。
だから、
いま訪れている危機は、
人生の中でも最も大きな変容の時なのかもしれないと思うのです。
「変容の前に危機が先行する」
これは、人類普遍の宇宙法則だと私は信じています。