かけがえのない自分
落ち込み悩む時、
大抵自分でない誰かと比べたり、
その差に心が奪われてしまっています。
自分などとるに足らない存在だ、
いなくてもいい・・・と、小さくなってしまう夜もあるでしょう。
そんなとき自分自身の失敗を許せないまま、自己憎悪と罪の意識で自分を責め続けています。
自分自身や他人に対して犯した罪を糾弾し続けています。
また、
まだ来ていない明日への不安で頭がいっぱいになって、
眠れなくなってしまう夜もあるでしょう。
でも、
神さまはこう言います。
「あなたは不思議に思うかもしれませんね。
あなたが自分の失敗や罪、あさましいふるまいを許せないのに、
わたしがなぜあなたを許せるのかと。
あなたにその理由を教えましょう。
あなたは偉大でまれな存在なのです。
あなたこそ、地球上でもっとも貴重な宝なのです。
自分を創りだしたものが誰かを知っているだけではなく、
自分がこの世にたった一人しかいないことを知っているのですから。
人類の歴史が始まって以来、この惑星を歩いたことのある何百億という人間のなかに、
あなたと全く同一の人物は誰もいないのです。
この世の終わりまで、あなたのような人物は出てこないでしょう。
あなたは自分のかえがえのなさを知りもしなければ、評価もしてきませんでした。
でも、あなたはこの世でもっともまれな存在なのです。
崇高な愛の瞬間、あなたの父親から数にして三億以上のおびただしい愛の種子が流れ出しました。
あなたの母親の胎内を泳いでいる途中、そのすべてが諦めて死んでいったのです。
たったひとつ、あなたを除いてすべてが。
あなただけが、母胎の温かさのなかで辛抱し、あなたのかたわれであるたった一つの細胞を探し求めたのです。
その細胞はとても小さいので、子宮を満たすために二百万個の細胞が必要でした。
しかし、どんなに小さな確率でも、その広大な暗闇と混乱の海の中で、あなたは我慢し、極微の細胞を見出して合体し、新しい人生をはじめたのです。
ほかでもないあなたの人生を。
あなたは、すべての子どもがそうであるように、まだ人間に失望していないというメッセージを携えて到着しました。
そうして二つの細胞は奇跡の融合を遂げたのです。
二つの細胞のそれぞれは23対の染色体を含み、各染色体のなかには、何百という遺伝子が含まれています。
それらの遺伝子があなたの瞳の色や魅力的な物腰から脳の大きさに至るまで
あなたの特徴をすべて司るのです。
三億の精子、各染色体の何百もの遺伝子を組み合わせれば、三百兆もの異なった人間を生み出すことが可能なのです。
けれども、誰をわたしは生みだしたでしょう。
あなたです!
たった一人しかいない、かけがえのないあなたです。
心や言動、動きや容貌や行動において、これまで生きてきた誰にも、今、生きている誰にも、
これから生まれてくる誰とも同じでない性質を備えた値段のつけようのない宝物。
あなたは値段のつけようがないほど値打ちがあるのに、どうして自分を安売りしてきたのですか?
あなたをけなす人の言うことにどうして耳を傾けたのですか?
なお悪いことに、どうして彼らを信じたのですか?
私の忠告を聞いてください。
これ以上、自分のかけがえのなさを暗闇に隠してはなりません。
表に出すのです。
世界に示すのです。
人マネをしてはならないのです。
自分が悪魔のマネをしていないことがどうしてわかるでしょう。
誰のことも模倣してはなりません。
自分自身でありなさい。
自分のかけがえのなさを世界に示しなさい。
そうすれば、世界はあなたに黄金をもって応えるでしょう。
あなたのかけがえのなさを主張しなさい。」
今日一日、かけがえのない自分を大切にしよう。
譲れないことには、「NO」と言おう。
自分の心の声に、「YES」と言おう。
この広い宇宙で、私は、たった一つのユニークな存在なのだから。