赤塚高仁ブログ

ひよっことビートルズ

2017.07.11

 私が中学校の頃、まだビートルズはこの世に存在していました。
解散すると言うので、友達がショックを受けていたのを覚えています。
残念ながら、奥手な私は、その良さもわからずにいましたので、
リアルタイムでビートルズの洗礼を受けたわけではありません。
どちらかといえば、テンプターズのショーケンが好きでした。

 時が流れ、浪人時代、新宿の「サブマリン」というライブハウスで初めて、
「ビートルズがやってきた!ヤア!ヤア!ヤア!」を観た時の衝撃は、
いまも鮮やかによみがえります。
オープニングのギターの音、4人が画面で動いているというだけで、
涙が止まらなかったですね。

 一体あの感情は何なのでしょう。
突き動かされる衝動、情動、まるでキリスト体験とも言える人生を変えるほどの感動でした。
それからの東京での浪人生活、
孤独を慰めてくれたのは、ビートルズの音楽でした。
一人の四畳半で、ただひたすらビートルズと過ごした私です。

英語の勉強と言いながら、
ビートルズの歌詞を書き写し、
自由に生きるとはどういうことなんだろうか、と真夜中まで考える日々でありました。

 大学3年生の時、渋谷の駅でジョンとヨーコと出くわして、
心臓がとまるほどびっくりしましたよ。
それから一年後、ジョンはニューヨークの自宅前で射殺されたのでした。
ニューヨークのジョンの家、ダコダアパートにも行きましたね。

 さて、NHKの連ドラ「ひよっこ」主人公のおじさんが、ビートルズの来日に合わせて上京しました。
ビートルズに影響を受け、どんなときにも自分らしく、自由であろうと叫ぶむねおおじさんでした。
武道館公演のとき、会場にはいるチケットがなく、
武道館の外で、叫ぶ姿が印象的でした。
ちょうど九段下から、武道館に向かうあたりがドラマの舞台でしょうか

 3日前、靖国神社を参拝しました。
九段下の駅に向かっていると道路の向こうは武道館。
ビートルズの来日公演のときに、ひよっこのむねおおじさんが叫んでいた場所だったなぁと、
ふと思いました。

むねおおじさん、ビルマ戦線、インパール作戦の生き残りだったですね。
ビートルズの公演の時、靖国神社にも参拝したのでしょうね。
NHKは、放送しませんでしたが、きっと靖国参拝にも行きましたよね。

 いまでもビートルズは大好きですが、
武道館よりも、靖国神社に行く方がずっと多くなった私です。
東京に住んでいた頃は、そんな自分を想像もできませんでしたが、
人は、変えられてゆくものですね。

 生きてゆくということは、変わり続ける勇気を持ち続けるということでしょうか。

 

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