サトリ

2018.02.07

「サトリ」たい！
本気で願い、
探し回っていた時期があります。

生きるのが苦しくて答えを求めていました。
聖者と呼ばれる人に会いに行ったり、
セミナーに出かけたり、
新興宗教の集まりにも誘われるまま出て行きました。
中には幸福のなんちゃらや、なんちゃら真理教といった少し危ない集まりもあったように思います。

時間とお金をかけて自己啓発のセミナーにも行きました。
何百万円も使って成功するためのプログラムも購入しました。
自分には価値がない、
人が羨ましくて仕方がない、
自分には価値がない、
人が羨ましくて仕方がない、
頭の中は同じことがリフレインします。
どんなに人から誉められても自分を認めることはできませんでした。

人との差が気になり、違いばかりに目がいっていたのでしょうか。
楽になりたい、サトリたい、
そればかり考えていました。
インドに五回も出かけていったのはそのころだったと思います。

サトれば楽になる、
サトれば苦しみから解放される、
サトれば願いが叶う… 本気で願っていました。

そんなある時ある方にこんな一言を言われました。

「悟った人ってどこにいるか知ってるかい?
それはセミナー会場や宗教の世界じゃないよ。
悟った人は日常にいるんだよ。

サトリって何かわかるかい?
悟ると自分のことを言わなくなるんだよ。」

衝撃的な一言でした。
サトリを得れば自由になれると思って探し回っていた私はただひたすら自分のことばかり願っていたわけです。自分が良くなりたい、
自分もどうしようか、
この思いが消えることをサトリと言うのだとその方が教えてくれました。

人のことを考えたらいいんだよ。

そんな事は知っています。
でも自分のことしか考えていないし、
無邪気に人を傷つけながら自己中心に物事を考えています。
悟りたいと言いながら自分のことしか言ってきませんでした。

さて、
残りの人生の限られた時間です、
神様に与えていただいたこの時間を、自分のために使うのか誰かを喜ばせるために使うのか、それぞれの自由に任されています。

どこで何をやっても神様は笑っておられるでしょうが、人を喜ばせる時、湧き上がってくる感情がある。

それを幸せと呼ぶに違いありません。

人との差を自分だと見る視座を変えて、
すべては人を喜ばせるためにある、と思えたとき運命は激変することでしょう。