不平等を知ると平等が生まれる
18回目のイスラエルも終盤、
今日はシオンに上ります。
エルサレムに50名の仲間を連れてゆきます。
家族みたいに仲良くなって、
離れがたい感情が湧いてきますね。
そんな旅の中で、
我が魂の兄弟 バラさんが若い頃働いていたキブツで、
同僚にイスラエルの副首相がいたと話してくれました。
キブツに住んで、国会に通っていたそうです。
イスラエル国から副首相に対する報酬が支払われるのですが、それはすべてキブツに入れ、
自分の必要な金銭はキブツからもらうのだそうです。
しかも、
キブツにいるときは、
バラさんと一緒にテーブル拭きをしていたそうです。
人の能力は不平等です。
人は人と違うから生まれてくるのだとユダヤ人は言います。
同じなら生まれてくる必要がない。
しかし、
その違う能力は、他の人に役に立つためにつかう。
誰もが誰かの役に立つために生まれ、
誰もが誰かに助けられながら生かされる。
だから、
神の前に平等だというのです。
ある人は目の働きをし、
ある人は足の働きをし、
またある人は口の働きをする。
人は生まれながらに不平等。
それを持ち寄り平等な社会を作る。
それが、社会主義思想であり、
世界で唯一、
その思想が正常に機能しているのが
イスラエルのキブツなのです。
共産主義とは根本が違うのです。
共産思想とは、
神なき世界。
キブツは、
神の前に平等。
バラさんは、若き日に出会ったキブツにいた副首相に大きな影響を受けたのだと話してくれました。
それで自分もガイドとして、卑屈になったり、
傲慢になったりせずに今日までこれたのだと話してくれました。
とても感動しました。
私たちが「常識」と考えていることについてしっかり向き合うべき時が来ているようです。
幸福になるために経済は大事ですが、経済的に豊かになれば幸福になる訳ではありません。
幸せとは、
自分がなるものではなく、人を許し、喜ばせるとき、
心に湧く感情のことでしょうか。
本当に優しい人は、強い人。
強さを誇る人は、臆病な人。
謙虚な人は、賢い人。
賢さを誇る人は、臆病な人。
不安を解決出来る人は、安心を確保する人。
安心を求める人は、臆病な人。
私は不平等な世界に生まれました。
でも、自分の持つもので人を喜ばせ、
幸せを感じることにおいては全く平等です。
それから、
1日が24時間であるというのは、
天皇陛下も私たちもみんな同じ。
この二つ以外は、すべて不平等です。
それがルールです。
みんな違って
みんないい
それは、ワガママに生きるのとは違うのです。
あるがままに生きるためには、
この世界は不平等であることを認め、
受け入れ、
許し、
人のために命をつかう。
神のもとで平等である世界を天国と呼ぶのでしょうか。
それは、死んでから行くところではなく、
いま、ここにあるのだと思うのです。
いま、ここをパラダイスに変えるのは、
神様ではなく、自分です。