伊勢の風
神風の伊勢国に生まれ、
60年余り生かしていただいております。
何度も、
死んでもおかしくない場面を通り、
それでもまだ、
生かしていただいているのは、
やらなければならないことがあり、
会わなければならない友が待っていてくれるからでしょう。
名古屋〜大阪〜神戸と講演、講義をし、
月曜の夜明けとともに伊勢へ走りました。
「伊勢の風を感じる会」
一緒に早朝参拝をさせていただきたくて。
そして、
四月にログハウスを訪ねてくださり、
一緒に神宮参拝させていただいた、
香葉村真由美先生の講演をお聞きするために。
この 神宮6月月次祭に合わせて開催される、
伊勢の風を感じる会の主催は、
ふーちゃんこと入江ふみこさん。
我が人生に、
大きく関わってくれている同志です。
修養団へふーちゃんと初めてきたのは、
もう14年前のこと。
映画「1/4の奇跡」の撮影が行われたのでした。
当時の伊勢道場長、中山靖雄先生とふーちゃんとの出会い。
天に帰ってゆかれた中山靖雄先生の思いを受け継ぎ、
「へそ道」を創始したふーちゃん。
たくさんの日本人の魂を磨いてくれています。
「伊勢の風を感じる会」も主催5年目
ありがとう、ふーちゃん
さて、
真由美先生の講演をお聞きするのは初めてでした。
笑顔の素敵な人だから、
明るく
元気なお話しだと思っていました。
不覚にも
号泣
講演を聞いて泣く、
ということはほとんどなくなっていたこの頃、
私の琴線のど真ん中をぶち抜かれてしまったようです。
真由美先生は、
福岡の小学校の先生を25年間しておられました。
教育の現場で実践に起こった子どもたちの奇跡、
学校で一番の問題児と言われた男の子の涙、
交通事故でお父さんを亡くした男の子の願い、
卒業後みずから命を絶った女の子が残したメッセージ
・・・
エピソードの一つ一つが、
真由美先生の体験だから胸を打つ。
でも、
私が涙が出てたまらなかったのは、
心を病んで苦しい中、
真由美先生に会いにきた女の子が、
真由美先生が「頑張って!」と励ました後、
自殺してしまうのです。
どうして、
心 寄り添ってやれなかったのか、
そのままの彼女を受け止められなかったのか、
自分を責め裁き
ついには精神を病み、
どん底に落ちていった真由美先生。
絶望の闇の奥の奥
真由美先生は娘さんに救われてゆきます。
ああ、
真由美先生の笑顔が、
初めて会ったときから素敵だと思えたのは、
彼女が闇に降りて、
光を生きている人だからだと、
改めて知らされました。
「 闇に降りて、光を生きる
人は光にふれることで希望を持ち
希望によってもちこたえ
もちこたえることで
あるとき、突然立ち上がり、
カルマの回路から抜け出る。
光は闇の中かくれている。
闇は光を隠しているが、
光を覆い尽くすことはない。
人は自分の闇に気づくことで
光への第一接近を始める。
エネルギーが鬱になり、
ホルモンのバランスが崩れ
副交感神経が失調し、
やる気が消え失せ
自殺さえも思うとき、
あなたは光への第一接近を始めている。
人を責める一方で、
そんな自分を嫌悪し
いままでの価値基準が
音を立てて崩壊するかの如く感じるとき
あなたは光への第一接近を始めている。
出来ない理由を並べ立てて、
あらゆる可能性を否定し
未来を占ってもらうために、
正解を外に、他者に求めて歩き回り
生きていく不安に麻酔をうちこみ、
生命感覚が麻痺している時
あなたは光への第一接近を始めている。
親しかったひとに裏切られ
身近な人から金銭を奪い取られ
なぜ私がこんな目にと
嘆き、怒り、悲しむとき
あなたは光への第一接近を始めている。
光への第一接近は、
エネルギー意識の目覚めである。
低いレベルの自我に挨拶し、
生きること、死ぬことへの恐怖を見据え
じゃじゃ漏れしていたエネルギーに気づき
これを取りもどし始めるとき
あなたは光への第一接近を始めている。
幸いなるかな、
闇に降りて、
光を求め、
光に触れ、光を生きる人は」
私のメンター、岩田静治先生の
「闇に降りて光を生きる」
の言葉が、真由美先生の講演の間中、
心の中に響いていました。
真由美先生、
よくぞ死なずに生きていてくださいました。
あなたの娘さんは、
もう一人のあなた。
あなたは、光をあきらめず、
そして、
あなた自身をあきらめませんでした。
闇に降りて光を生きている人の笑顔は美しい。
心の底から泣けました。
少年アカツカに戻ったみたいな感じ、
「センセー!」と飛びつきたい衝動に駆られました。
素敵な人と出会えた日は、
人生の記念日。
良き友として、
やまとこころのキャンドルサービスを、
一緒に
日本が世界の灯明台となる日まで
私も私をあきらめません。