勝つと思うな、思えば負けよ
藤井四段が、29連勝、
プロデビュー以来負け知らずという新記録を達成。
しかも、この記録がどこまで更新されてゆくのか、
日本中が大騒ぎです。
すごい14歳が現われたものです。
将棋など打ったこともない夫人たちまでがフィーバーしています。
勝ち続けることは、人を奮い立たせ、
燃やす力があります。
人は勝つことが大好きですから。
久しぶりの明るいニュースに思えます。
「日本」を思い出させる将棋の世界。
嬉しい思いがします。
でも、
勝ちと負けは半々です。
宇宙は完璧なバランスでできているから。
勝仁が存在するためには、
(勝つ人が・・と書いたらこんな変換になってしもた)
勝つ人が存在するためには、負ける人がいなければなりません。
勝ちと負けは同時存在で、片方がなければ存在しません。
だから、勝つ人は負けるに人によって存在させてもらうのですから、
敗者は、勝者にとっての恩人であり勝者でもあります。
勝ち続ける人の心は、誰も分かりません。
戦い続ける人の心を誰もがわかっているのなら、
戦い続ける人の心は、あんなにも燃えないでしょう。
人類の歴史は、戦い続ける歴史でもありました。
戦い、滅ぼし、滅ぼされ・・・
滅ぼした者よって、滅ぼされた者の歴史が書かれました。
だから、歴史とは勝者によって残された弱者の記憶と言ってもよいかも知れません。
先日訪ねた青森の三内丸山遺跡、縄文時代の暮らしの跡。
そこにたたずんでいると、縄文の風が心に吹きます。
1万年続いたと言われる縄文の世界は、所有や争いがなかったといいます。
また、
ヤマトの歴史の中に、いわゆる「宗教戦争」なるものはありません。
和をもって貴しとする・・・
私たちは、すごい国に生まれました。
建国以前から、一度も滅びたことのないヤマトの文明が世界の灯明台となる時が来ています。
和の民族が、覇道の世界とわたりあって、本当に大切なことを伝えるときです。
今日1日、自分の心の中を見つめ直し、
不要に人と比べたり、不必要に自分を貶めたり、誰かを裁いたりすることの無いよう、
意識的に生きようと思うのです。
29連勝の14歳
その記録が更新されることがすごいのではなく、
敗れた後に気づき、開く扉の先にある光が多くの人の灯明となるであろうと、
私は思わされるのです。
それこそが、AIには決してたどり着けない「愛」の国への道だと思えるから。