赤塚高仁ブログ

富屋食堂の弁当箱

2019.06.26

 散るために
  咲いてくれたか さくら花
 散るこそものの
   みごとなりけり

 富屋食堂の鳥濱トメさんが、
戦後詠まれた歌です。

 クロフネのウォーリーから
「赤塚さん、東京で中村と寿司食べませんか、
  めっちゃすごい寿司屋でっせ」
と、
私が絶対断れない誘い方をしてくださって、
出かけましたとも。

 中村文昭さんは、千葉での講演会を終えて、来られ、
私は、三重から新幹線飛ばして東京は中央区日本橋へ。

佐久間さん、北澤さん、桑鶴さん、ご縁つむぎ大学でお出会いいただいていた仲間とともに、
ウルトラ美味しいお寿司をご馳走になりつつ、
話はいつしか やまとこころのキャンドルサービスに。

 靖国神社創建150年を機に、
外苑の整備事業が行われているのですが、
そこにお店を出店されるのが、そのお寿司屋さんの大将だというではありませんか。
そして、
そこで提供されるのが
なんと!
「富屋食堂 鳥濱トメさんの玉子丼」

靖国神社と何度も何度も交渉を続け、
また、
知覧との交流を通じて実現したのです。

 特攻に出陣する若き兵士たちが人生の最後に食べたご馳走、
それがトメさんの玉子丼です。
当時卵一つがどれほどの宝物だったのか、
どんな思いで玉子丼を口にしたのか、
考えるだけで泣きそうになります。
そこに
大将がトメさんのレシピで玉子丼を作ってくださいました。
玉子も醤油もすべて知覧から取り寄せるそうです。

 甘い

口にして、
噛み締めると、
過去生の記憶までが蘇る気がします。

 富屋食堂の弁当箱を見せてもらいました。
木で作られ、漆塗りの三段重ね。
5つしか現存しないもののうち、
ひとつが大将の手元に届けられているのです。
それを、
靖国神社のお店で、ガラスケースに入れて展示するものですが、
触らせていただきました。
手のひらで抱きしめていると
特攻隊員たちや、トメさんの波動が感じられます。

10月にオープンする靖国神社の外苑のお店
神社の開門に合わせて開店し、
閉門に閉店する。
きっと、そこで玉子丼を食べる時、
英霊たちも嬉しい気持ちになってくださるに違いありません。

 人生は出会いで運ばれていきます。
そして、
その出会いは、いきさつを超えた
目に見えない巨きな力によって導かれているのだと思います。

 良き出会いこそ、人生の宝ですね。

 

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