小山茉美さんと熊野へ
天女座のイベントに出演するため、午後から熊野に向かいます。
12時40分に東京から小山茉美さんが、津に着くので、車でピックアップして熊野まで走るのですが、
予定通り来てくださいますように。
茉美さんは、もちろん超メジャーの声優さんですが、
いまは、古事記の語り部として全国各地をまわるという
「イザナミプロジェクト」も立ち上げておられます。
茉美さんの著書
「小山茉美の日本神話 イザナミ語り」(青林堂)
から引用させてもらいます。
「・・・2014年6月 三重県伊勢市。
『天地創造の話、知ってる?』
何故か急にお伊勢さん参りに行きたくなって、
三重県津市に住む古くからの友人に電話をしてみると
「明日さぁ、タオル一本持って来るといいよ。
詳しいことは来れば分かるから。」
と誘われて、五十鈴川で禊ぎをした後、
本格的なお伊勢参りをするという行事に、
突然参加させていただくことになりました。
それまで数回ほど内宮に参拝に来たことはありましたが、
あくまでも観光的な要素が強く、
あの凛とした空気の中、
夜の五十鈴川での禊ぎという体験は身の引き締まるものがありました。
澄み切った川の流れは痛いほど冷たく、
そして速く、
川底のごろごろとした石は
「しっかりと自分で立て!」
と言わんばかりに足場を不安定にさせます。
白衣を濡らしてようやく胸まで浸かると、
水の冷たさよりも不思議な安ど感に包まれて、
目の前を蛍が飛んでいることに気づきました。
月明かりの中、川面を飛ぶ蛍・・・
翌日の帰り道。
「え?」
「だから天地創造の話だよ、知ってる?」
「初めに神は天と地をつくったって、あれ?」
「それは聖書の創世記、日本の天地創造の話や」
「え~~?知らない・・・」
そう、私は恥ずかしながら日本に天地創造の話があることすら知らなかったのです。
戦後、日本神話はどこかでタブーとされ封印されてきたところがあります。
(中略)
全国に神社が約8万社あります。
最近ではパワースポットとして若者たちが訪れることが多くなったそうですが、
果たしてみんな天地創造からの日本の神話を知ってのことなのでしょうか?
「古事記を読んでみない?」
「私が?」
「そう、その声でね。」
(中略)
私はこの日本人のアイデンティティともいえる古事記を語り継いでいきたいと思うようになりました。
古事記は日本に国家というものが形成される以前からの「言い伝え」が基になっています。
日本の民話・童話・芸能の原点であり、日本人の「和の心」の原点ともいえます。
本来の日本人のもつ、寛容さ、柔軟さ、美徳とするものは「ひとつ」であることを知る先人たちが残してくれた大切な智慧。
このことを命が軽んじられる今だからこそ、微力ながら「語り」という形で世の中に伝えられたらと願っています」
(引用ここまで)
ドクタースランプ、アラレちゃんから今ではワンピースのビッグマム。
シャロンストーン、キムベイシンガー、マドンナの吹き替え・・・報道ステーションのナレーション。
声優の世界の頂点を極めた小山茉美さんが、どうやら津に住む古き良き友のススメで古事記の語り部になったそうな。
古事記は、暗誦されたものを文字にしたものです。
だから、
もともと稗田阿礼が語った言霊だったのです、古事記は。
書かれたものでなく、
語りに古事記のいのちがあるのだと、私はずっと思っていました。
音に意味があるやまとのことば、
だから音で魂にアクセスする古事記が聞きたいと願っていたのです。
これが、聖書と古事記の違いの一つだと思うのです。
だから、小山茉美さんのイザナミ語りを初めて聞いた時、
魂が震えました。
新しい古事記の福音伝道です。
一人でも多くの方に体感してもらいたいと、切に祈るのです。
私は熊野で、やまとこころの講演をします。
マミさんは古事記の語り。
そこに矢吹紫帆さんが音楽をかぶせる。
赤塚と小山茉美さんの初コラボですが、
私は茉美さんの語りと、矢吹紫帆さんの即興演奏の世界を楽しませてもらおうと、
ワクワクしております。
やまとこころのキャンドルサービス、
仲間が集まって、火が灯ってゆきます。