赤塚高仁ブログ

強さとは変わること

2019.01.09

 激変する時代の中で、
強くあることを、頑固に自己主張続けることだと勘違いすることがあります。
自分勝手に作り上げた「私」という錯覚に確執続け、
「ねばならない」を持ち続けることほど愚かなことはないでしょう。
したたかであろうとするとき、
衰退の一途であると思うのです。
だから、
しなやかであることが強さだと思えるのです。

 今、迎えている変革は、
産業革命や、宗教改革のようなものよりも、
もっと霊的な、本質的な人類の変革ではないでしょうか。
しかも、
その変革は、これまでの延長線上にあるものではなく、
もっと本質的な部分が問われていると直感されてなりません。
ただ、
それが具体的に何を意味し、
どのように変革を実現してけばいいのかは分かりません。
「変わらなければいけないけれど、
どのように変わらなければいけないのかは分からない」のです。
なぜなら、
体験したことのない「知らないことも知らない」世界への旅だからです。

変革すべき時期は、
うまく事が進んでいるときに自覚されることは少なく、
むしろ、何らかの行き詰まり、問題の発生、危機として現れてくるようです。
一見するとマイナスの出来事に見える事柄の中で、
「変容」という新しいいのちの胎動が始まっているのです。
このサインを見過ごすことなく、
その意味を正面から受け止めていこうとの勇気と覚悟があれば、
そこから新しいエネルギーが立ち上がってきます。

私たちの中には、未だ未開拓のエネルギーがあります。
油田に当たったときに石油が噴き出す様に、
温泉が岩盤の奥にあるように、
豊かな資源が眠ったままになっている・・・・
無意識だった可能性・・・
そこに
アクセスしてゆく時です。

変わる力はどこからやってくるのか

外側から誰かにパワーを与えられるのではありません。
誰かのように生きることを願う限り、
命の水脈に向かうことはありません。
何かになろうとするのではないのです。
誰かにならなくていいのです。
私を生きると決めるのです。
私の人生を私が引き受けると決めるのです。
すると、
内側に持っていた力が引き出されていくのです。

「自分自身に対して意識的になること」です。

私たちは自分の中に眠っている力もそうですが、
それを抑えているものに対しても無意識だからです。
魚に水が見えないように、
日本人に日本が見えないように、
人には自分が見えません。
だから、
いったい自分の中でどのようなことが起こっているのか。
それを意識していくことで、エネルギーが変わり、
自分自身が変わり、毎日が変わっていくのです。

私たちが日々直面しているのは現実的な問題です。
しかし、その問題に対して本質的なところからアプローチしていく。
理想的にはそれが望ましいということではなく、
そうしなければ、これからは持続的に成長・発展していくことができないからです。

エンパワメントは、一人一人を本当の意味で大切にすることでもあります。
私たちの中に眠るいのちを最大限に生きることこそが、
私たちにとって最も大きな喜びだからです。

私は、師である心理学の権威、岩田静治先生からエンパワメントという視座を学びました。
5年間、比叡山に通い続けました。
月に一度、
朝10時から5時まで、
静治先生から情け容赦なく自分の内面に向かうレッスンを受け続けました。
「静治の滝」と呼び、比叡山に滝浴びに行ってくると家を出たものです。
ときに怒りが湧き、
ときに苦しみ、
ときに悲しみ、
ときに笑える強烈な個人セッションでした。
しかし、
そのおかげで私にエネルギーが立ち上がり、
自らの油田に当たり、
ライフワークを決めるという人生の宝を手に入れたのです。

 先日、5日、
京都ヒューマンフォーラムで、岩田静治先生と再会しました。
4年ぶりでしょうか。
ますますエネルギー燃え盛る82歳です。
なんと、そのあと
お電話いただき、個人セッションのお誘いを受けました。
一日限りのレッスンですが、
なんとありがたいことでしょう。
2月の滝浴びです。

 したたかでなく、しなやかでありたい。
強さとは、固さではなく、柔らかさであると知っていたい。
そして、
一番大切なことは、変化を恐れず、変わり続け、
変容をしてゆくことでしょう。
私たちは今、
生きているのですから。

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