独立宣言の家
テルアビブの街中に小さなギャラリーがあります。
100年と少し前に建てられた家です。
イスラエルの人たちが訪ねてきますが、
ここを訪れる外国人はほとんどありません。
私はツアーのスケジュールを組むときに、
テルアビブに滞在できる可能性があれば必ず訪ねます。
バスを止めるのも容易ではないこの家を訪問するのは、
ドライバーも大変ですが、私は必ず来ます。
日本人に一人でも多く体感してほしいからです。
独立宣言、
つまり、
国が建国された大切な場所だからです。
日本では祖国の建国について知っているのは、
国民の3%だという調査結果があります。
世界193カ国で祖国の建国を学校で教えない唯一の国が日本です。
2000年間国を持たなかったユダヤ人が、
ヨーロッパ各地で迫害され、苦しめられ、殺されました。
ただ、ユダヤ人だという理由だけで。
国を持たないということは、我々大和民族には想像すらできません。
建国以来2600年以上にわたって一度も滅びたことのない奇跡の国が日本です。
でも、
魚に水が見えないように、
日本人には日本が見えないようです。
私も30年にわたるイスラエルとの関係の中で、
「国家」というものを考えさせられました。
そして、国があるのは当たり前ではなく、先人たちが命がけで国を守ってくださったから、
いま、豊かな暮らしができるのだと気付かされました。
だから、
イスラエルに日本人をお連れするのは、イスラエルを通して日本を発見してもらうためなのです。
50名のグループですから、イスラエルで一番大きなバスを借りて、
それでも超満員。
聖書を学びたい、イエスキリストの足跡をたどりたい。
そんな思いでこられた若い人たちを独立宣言の家に連れて行き、
砂漠まで連れて行くのも、ほんの少し申し訳なく思います。
でも、
やまとこころのキャンドルサービスが私の使命です。
観光気分で来ようとも、
その人の背後には、大いなる意思によるよる押し出しがあるはず。
そうでなければ訪れることのない地です、イスラエルは。
さて、もうすぐ夜明けが来ます。
ベェルシェバというネゲブ砂漠の中にある都市、来るたびに緑が増えています。
砂漠の朝日を拝み、1日を始めます。
年間降雨量80ミリというネゲブ砂漠に挑み、緑に変えてゆくユダヤ人。
彼らの力の秘訣を伝える1日となるでしょう。
まず、
ベングリオンのお墓に参り、日本国国歌「君が代」
そして、イスラエル国歌「ハティクバ」を歌います。
また、この地は私にとって、師である糸川英夫博士との記念すべきところ。
グループメンバーにやまとこころの火が灯りますように。