高島福岡市長のメッセージ
2016.11.14
私もゼネコンの社員でしたから、現場の事故の怖さは知っています。
瀬戸大橋のトンネル工事で、作業員の方が亡くなり、
社内が騒然となった記憶が蘇ります。
地下鉄の工事が原因で、道路が陥没してしまった福岡はどれほど大変なことだったでしょうか。
しかし今回の出来事の中で、優秀なリーダーシップがどれほど大切だということを高島宗一郎福岡市長が見せてくださいました。
高島市長のコメントです。
「【陥没発生一週間】復旧完了
朝5時に道路の通行を再開しました。
ビルの立ち入り制限も全て解除しました。
ライフラインは全て復旧しました。
改めて、福岡市が発注した地下鉄工事で多くの皆さまに多大なご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした。
二次被害を出さずに、安全第一で最速で復旧するという方針に対して、一人のけが人も出さずに復旧工事を完了できたのは、ひとえに、工事に関わる全ての皆さんが、官民一体で、オール福岡の力を結集して取り組んで頂いたおかげです。
自社の仕事を断り、日頃のライバル関係を越えてご協力頂いた皆さんの心意気なしには絶対に今回の復旧は成し得ませんでした。
これこそ日本の底力だと感じました。いざという時にはみんなで助け合う、その思いはとてつもない力を生み出すことを見せて頂きました。
もちろん事故を起こさないことが何より大切です。
その上で、いつも道路工事の横を通る時に何気なく見ていた作業員の皆さんの、ものすごい知識と経験、プロフェッショナルによって私たちの日常生活が支えられている事もよくわかりました。
セメントとモルタルとコンクリートの違いなんて意識した事も無かったです。一般的に陥没事故対応の基本が水を入れるという事も初めて知りました。
いつも目立つところにいるわけではないけれど、寡黙に実直に私たちの生活を支えて頂いている皆さんに心から感謝です。
これからは原因究明と被害の補償です。
原因究明については、事故を起こした側が検証、評価しても市民のみなさんからの納得は得られないと考えますので、第三者の立場から徹底的に検証してもらうため、現在国土交通省に協力をお願いしています。
被害補償については、まずは被害を受けられた方の電話相談窓口を開設します。これは今回の工事の請負事業者の大成建設JVと共同で開設します。通常は損害賠償額の確定までは時間がかかりますが、特に中小企業や個人の方は年末も近い中でこの一週間の負担は大きいと思います。そこで仮払いも含めてあらゆるやり方の検討をしています。」
あの大事故で1人のケガ人も出さず、1週間で復旧させると言う日本の底力を見せてもらいました。
問題は起きます。
でも、大切なのは次の一手です。
福岡は素晴らしい街です。
そして日本はやはり素晴らしい国です。