手のひらはもらうためより、あげるため
四日市での完成現場体感見学会、2日間のお披露目ができましたこと感謝します。
35組 80名の御来場をいただきました。
すぐに建てたいと申し込んでくださった方もあり、ありがたいことです。
どんなに多くの言葉を並べたり、説明をするよりも一歩室内に足を踏み入れた瞬間の体感。
涼やかな空気感。
それがすべてを物語ってくれます。
本当に素晴らしい家に出会えました。
ここまでたくさんの出来事がありましたが、全部この家に続く長い一本道だったのでしょう。
建築の仕事を辞めて、ネットワークビジネスで食べていこうか・・・と本気で考えたこともありました。
父とぶつかり、飛びだそうと思ったことも二度や三度ではありません。
そもそも理科系の勉強が全く駄目で、進学校で落ちこぼれ、建築学科を受験間際で断念し、
文系の大学に進んだ時点で建築が嫌いになり、渡辺プロダクションに入社しようとしていた私です。
それなのに何故か飛島建設に入社してしまうのも、今思えば必然だったのでしょうね。
実家の家業を継ぐことになったのに、鬱病になってしまい自殺未遂、精神病棟への入院と、とんでもない私です。
その後も、自分探しと言いながらスピリチュアルの世界に浸り、インドに、あちこちの宗教に行ったり来たり。
麻原ショウコウにも会いましたから、ひとつ間違えばジョーユーの代わりになってたかも知れません。
両親には心配かけました。
妻には苦労かけました。
娘には世話をおかけしました。
できごとのひとつひとつが、家のパーツのように思えてきてとても不思議な気持ちです。
どれが欠けていても今の自分はありません。
全部まるごとよかったなぁと思える今朝の私です。
ハウスメーカーの下請け工務店だった赤塚建設を、元請けの建築会社にし、私にしかできない家を造りたいと願い続けてきました。
きっかけは、シアトル。
ミルクリーク、ベルビューの綺麗な街並みをみて、「美しくなければ家ではない、美しくなければ街ではない」と思いましたもの。
その時に知り合ったシアトルに家を持つ建築家からログハウスを買ったのが33歳の時でしたね。
町のど真ん中にログハウス「無目的ホール」を建てて、あれから23年が経ちました。
延べにすると何千人の人が訪ねてくださったことでしょう。
居心地のいい空間、そこにいるだけでエネルギーが立ち上がる磁場というものを知らず知らずのうちに学んでいたように思えます。
すごい人生の実験場だったのですね。
思いが空間に刻まれてゆくことも知らされました。
だから、どんな家を建てるか以上に、どんな想いで建てるかのほうが大事なのでしょう。
そして、「住めば住むほど元気になる家」はまだまだ進化します。
八ヶ岳のプロジェクトを通って、新次元、新世界へとシフトして参ります。
どうぞご期待下さい。
さて、見学会にはなぜか県外からの御来場も多く、遠くは長野県から来てくださった方もありました。
こうして毎朝書かせて頂くブログが、縁ある方との絆になっていることを覚え、魂があたたかくなります。
そして、発信した分だけ人は受け取ることを許されるのだなぁと何となく思います。
ずっと求めることばかり考えていましたが、出すこと、あげることだけ考えていればいいのだということにようやく気づけたようです。
「手のひらは、
もらうためより
あげるため」
だから、これでいいのだ!