人生の9割は逃げていい。
新聞にこんなタイトルの本が大きな宣伝を出してました。
『人生の9割は逃げていい』
「いじめられっ子から世界の一流の経営者たちと交流する企業家にまで成長した著者が、
仕事・人間関係・お金・ライフスタイルで『理想の毎日』を手に入れる35の方法を公開!」
「逃げてはいけない」と思いこんでいませんか?
・ 人生で本当に大切な一割に集中する。
・ 今いる環境から飛び出す勇気を持つ。
・ 目指している方向が同じ人とだけ付き合う
・ うまくできない自分を責めなくていい。
・ 自分の価値観を最優先して生きてみる。
・ 根性がないからといって自分を責めない。
・ 距離感の調整が、良い人間関係を築く秘訣。
・ 嫌な人間関係からは逃げるに限る。
読者からの反響続々だそうで、
「実際に私は仕事から逃げました。逃げることに対する前向きな考え方を持つことができ、参考になりました。30代男性」
「環境を変えていくことを正しいと思って行動していたので、嬉しい内容の本でした。石の上にも3年すわったら3年がもったいない。30代女性」
「この本を読むだけで生きる勇気が湧いてきた!人生に行き詰っているならまずは、逃げよう! 20代男性」
・・・
読んでもいない本に意見をしてはなりませんが、ここでやはり書き手と読み手の世界がはっきりと見えますね。
書き手の意図が、どこまで届くでしょう。
本は、出版された瞬間から「商品」ですから、売れなければなりません。
刺激的な包装紙にくるまれて売り手がねらう市場に放り込まれてしまいます。
書き手から生まれていった言葉たちは、さまざまな旅をして読み手にたどり着きます。
一つの思いから出て行った言葉が、読み手の数だけ変えられていきます。
人は、読みたいように読むからです。
見たいようにしか見えないからです。
イエスが、自ら言葉を残そうとしなかったのは、言葉では本当のことは伝えられないことを世界で一番知っていたからでしょう。
彼が残した言葉を書き記したのは、弟子たちです。
だから、弟子が見たいように見た先生の姿しか書かれていません。
そこから、先生の願ったことを読みとるのが聖書の読み方だと思えます。
それにしても
本当のことってなんでしょうね。
書かれた文字の裏側を、しっかり読めるようになりたいものです。
今年の初め、大野勝彦先生から送っていただいた本のタイトルは
「逃げるな」 https://www.akatsukakensetsu.co.jp/news/2014/01/05-01837.html
「逃げていい」 「逃げるな」・・ どっちも本当のこと。
人の言葉を信じたい人のために今日も新しい本が本屋さんに並びます。
真っ白な紙を汚して、本は作られ、読み捨てられてゆきます。
私たちは人には嘘をつけても、自分には嘘をつくことはできません。
「ま、いいか」とアタマが思ったとしても、魂はそう感じていません。
いま、私たちは その直感を見直し、信じなければなりません。
「逃げる」ときは逃げる
「逃げてはならない」ときは逃げない。
自分の魂に聞くこと。
無数の成功哲学の本が出続けるのは、どの本も読み手が成功にたどり着けなかったからでしょう。
答えは、自分の中にあります。
誰かの成功は、誰かのモノであって、一人に一つずつあるのが「幸せ」なのですから。
成功と幸せは、別のものだということを思い出すことから始めましょう。
私とは、この広い宇宙でたったひとつのユニークな存在。
自分を愛するように、人を愛することができたら、世界は平安ですね。
「逃げる」ときは逃げる
「逃げない」ときは逃げない
誰かに依存しない 依存は恐怖しか生み出さないもの。