赤塚高仁ブログ

新嘗祭

2014.11.22

 新嘗祭は、11月23日から24日未明に皇居、神嘉殿(しんかでん)に

その年収穫された穀物を感謝して供える儀式で、宮中祭祀で最も重要とされています。

天皇は、祈りのためにこの世に生きてくださる大祭司。

日本の平安と、国民の幸せ。

それも、国民と書いて「おおみたから」と呼び、大切な宝だと思っていてくださるのです。

他国の王様と民のように、支配者と被支配者の関係ではありません。

我が大君は国民から搾取するのではなく、国民のために命を懸けてくださるのです、

なんと有難い国に私たちは生まれさせていただけたことでしょうか。

 

 五月に皇居勤労奉仕に行かせていただいたとき、宮中三殿の周りの清掃をさせていただきました。

凛とした空気は、まさに早朝の伊勢神宮。

涼やかな気配に、祈り込んでくださっている陛下の願いが胸に迫り、かたじけなさに涙こぼれる思いでした。

とりわけ、神嘉殿は新嘗祭、元旦の四方拝がなされるところ、しかと心に刻んでまいりました。

天皇のお仕事は、「祈り」

外交や、被災地のお見舞い、国民的行事での御挨拶、国会の召集・解散、総理大臣の任命・・・

無数の御公務がありますが、天皇の使命は「祈り」

祈りのおしまいには、こう結ばれると聞かせられました。

  「天の下 四方の国 国民 

あめのした よものくに おおみたから

広く 幸え給えと申す

ひろく さきはえたまえともうす」

 なんと尊い言霊でしょう、もうこれで胸がいっぱいになります。

 

 天皇の祈りの中で、最も大切とされる新嘗祭。

この年収穫された穀物、すなわちヤマトの「いのちのねっこ」であるイネを、

天皇が八百万の神々とともに食べられる儀式なのです。

この日まで、天皇は新米を召し上がることはありません。

新嘗祭は、国民の祝日の中でも最も大事な日であり、ヤマト人は天皇さまより前に新米を食べることもなかったそうです。

祝祭日というのは、ヤマトの歴史の中で忘れてはならない大切な記念日として守られてきました。

それが、神の道、神道の国に生まれさせていただいた民のたしなみだったのです。

そして、そのことが日本を日本たらしめる背骨となっていました。

 

 それに気づいたのが戦勝国である米国をはじめとする白人連合で、

日本を骨抜きにし、ヤマト人を紙きれのような薄っぺらな民族にしてしまうには、神話と信仰を奪い去ればいいと考えました。

天皇のことも教えない、神話も学校では教えない、歴史もねじまげ劣等感を植え付ける自虐史観を押し付ける。

70年経って、みごとにその作戦は功を奏したようです。

ヤマト人は、新嘗祭が何かも知りません。

私も、無自覚無意識に新米を食べています。

この日をどんなことがあっても忘れることはならん、と祖国を守ろうとした先輩方が命がけで残してくださった祝日。

「勤労感謝の日」と名前を変えて新嘗祭を隠しました。

 

 深夜の儀式「暁の儀」に、今年から天皇陛下のお出ましが取りやめられると発表がありました。

掌典長が代行されるとのことですが、神前での御告文奏上、新穀を神々と食す直会は、天皇しかできないのです。

 

日本が揺れています。

ヤマトが壊れようとしています。

新嘗祭の今夜、ヤマトの民として天皇と心合わせ祈りたいと願わされてなりません。

 

 

 

 

 

 

 

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