赤塚高仁ブログ

一年の禊ぎ祓い

2014.12.16

 第8回神話を体感する会、全国から大勢の方に集っていただいています。

2000年変わることなく続く、日本の背骨ともいえる伊勢の神宮での祭り。

夜の神宮の御神域に入れていただき、御神事を奉観させていだくのです。

漆黒の闇の中、人工の光が消えて、極寒の中待つこと1時間余り、

パーーーンという太鼓の音が始まりの合図です。

御祭主さま、神官さんたちの玉砂利を踏みしめる音が静寂を破ります。

いつしか魂がタイムスリップ。

私たちの遺伝子に書き込まれた、ヤマト人としての魂のスイッチがオンになる瞬間です。

どれほど本を読もうと、どんな人の話を聞こうと、

その場に居合わせなければ「体感」できるものではありません。

 

 夜の御祭に参加させていただけるのは、全国から約300人ほど。

やはり、縁ある魂の兄弟姉妹が呼び寄せられるのでしょうか。

 

 御神域に入れていただく前、神話を体感する会では水行を行います。

水浴びという人もありますが、禊ぎです。

神宮の宇治橋の少し下流、神域を流れてきた五十鈴川に身を沈め、禊ぎ、祓い、

身も心も清めて御神事に向かわせていただきます。

 

 12月の川の水は、思ったよりも冷たいのです。

流れている水は、骨の髄まで冷たさを届けてくれます。

明治天皇の御製

 「五十鈴川

   清き流れのすえ汲みて

 心を洗え

   秋津島ひと 」

を朗詠するのですが、初めての人はとてもそれどころではなく、

・・いすずがわあわわあわわあわ・・・のあと歯ががちがちなる音が響くばかりだったりしますね。

男子はふんどし一丁、女子は白衣

こんな非日常の瞬間に、思考回路は停止

これまで出会ったことのない自分に出逢うことができるようです。

 

 私も初めて禊ぎをした冬、本当に怖かったです。

極寒の中、川の水に首まで浸かるなんて尋常なことではありませんから。

でも、そのとき皆が準備運動する前からすでに水に入って、ボンボリを持っていてくださっていたのが中山靖雄先生でした。

その明かりを頼りに水に入りました。

その明かりが希望でした。

そして、勇気をくれました。

ボンボリ持ちは、皆が終わりの体操をしている間もずっと水の中です。

ボンボリがなければ入れない・・・そう思ったものでした。

 

 神話を体感する会を主催し、ボンボリを持つ立場にさせていただいています。

無言で一礼して、ボンボリを持って水の中に入ってゆきます。

向き直り、皆さんが入ってこられるのを川の中でまちます。

骨まで震えるほど寒いです。

でも、この明かりが皆の希望であり、勇気であると思えるとき、わが心は静かになります。

日常の中の心の嵐は止み、ただ生かされている懐かしさが胸に込み上げてきます。

 

 私は一人では禊ぎはできません。

この12月の水行は、私にとってリセットであり、やまとこころのスイッチオンなのです。

それにしても、空には星が綺麗でした。

 

 今朝は、早朝の正式参拝。

その後90分ほどのお話もさせていただきます。

こうした機会に導かれていますこともきっと、聖なる約束なのでしょう。

ひとりでも多くの人に、やまとこころのキャンドルサービスをしてゆきたいと願わされてなりません。

今日も自分からいい日にさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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