聖書に学ぶやまとこころの会
27年前、ロケット博士糸川英夫との出逢いから私の人生は大きく変えられてゆきました。
キリスト教の教典だと思っていた「聖書」をテキストに、糸川先生は「智慧」を説いてくださいました。
「聖書とは、人類に与えられた智慧の書物だから、宗教の経典にしたらもったいないよ」と。
糸川先生は、クリスチャンで洗礼も受けておられましたが、宗教家ではなく科学者として見えない世界と向かい合う、実に素晴らしいバランスの人でした。
糸川先生に手をひかれ、導かれたイスラエルという国で受けたカルチャーショックが私に新しい世界の扉を開いてくれました。
29歳のときでした。
戦争ばかりしている怖い国、テロの国、宗教国・・・ イメージは、知らぬ間に刷り込まれた誰かの想いだったのでしょう。
実際に歩いてみると、想像していた国とあまりに違うのでただ驚きでしたね。
日本は、石油が手に入らなくなると経済が成り立たなくなる状況もあり、石油産出国に睨まれるとまずいようです。
それらアラブの国々は、ほぼすべてイスラエルの敵国です。
だから、イスラエルに好意的な意見はマスコミは報道できません。
常に、イスラエルがアラブ諸国に被害を与えるという視座がそこにあるのです。
まさに、新聞で信じていいのは日付だけですね。
何度目かのイスラエルで、大学教授をしているユダヤ人の友達が私にこう言いました。
「アカツカ、お前は日本のような危険な国に住んでいて怖くないか?
親子や友達同士が殺しあうのは何故だ? 同胞だろう? ユダヤでは考えられないことだ。
イスラエルが戦争で人が死ぬというが、これまでの中東戦争で死んだ兵士の数よりも、お前の国で一年間で自殺する日本人の数のほうがはるかに多い。戦争しているのは、お前の国ではないのか?魂の戦争だ。
それに、日本のような資源が豊富な国でなぜ食物を輸入するのだ?自給率が40%切っているなんて自殺行為だぞ」
確かに、国土の60%が砂漠(年間降雨量100ミリ以下)のイスラエルだが、砂漠を緑に変え食物自給率100%を超え、ヨーロッパや日本までも輸出しているのです。
食物を握られるということは、命を握られているのと同じ意味だというのです。
ユダヤ教には厳格な戒律があり、モーセの十戒を守り、殺人はほとんど起こりません。
それにひきかえ、我が国の新聞では毎日殺人のニュースで、もはや驚くこともないほど神経が麻痺してしまっているようです。
食の安全性といいながら、工業化製品のような食べ物を体に入れていたら、精神まで侵されてしまうのは当然のことではないでしょうか。
魚に水が見えないように、日本人には日本が見えません。
だから、視座を外に移し、それから日本を発見しなければならないように思えます。
いま、その視座として学ぶべき国はイスラエルをおいて他にないというのが糸川英夫の遺訓なのです。
それを伝えるべく、続けているのがイスラエルツアーであり、新たに始めたのが「聖書に学ぶやまとこころの会」です。
毎月一度名古屋で開催し、一年間講義を行っています。
第二回の昨日は、「信仰の父・アブラハム」でした。 信仰というものがどういうものか、ユダヤ人、そしてアラブ人の父祖である族長アブラハムを創世記から読み解きました。
来月は、モーセとダビデ王。
そして、旧約から新約聖書に進み、人類の歴史を変えた一人のイスラエル人を伝えます。
わずか33年間の生涯でありながら、2000年経ったいまでもその人の名を知らない人がいないという偉大な人物。
この東の島国で、遠く離れたユダヤの王の誕生日まで知られているとは一体どういうことなのでしょう。
旧約聖書4000年の歴史の中で伝えられている本当のことを、宗教をからめずに天の声として受け止めて参ります。
その聖書の秘密を、宗教を超えて学び、そして、日本の神話、古事記へとアプローチするのです。
やまとこころのスイッチをオンにすることが、いま世界で最も大事なことだと感じるから。
縁あって集まってくださる50名の仲間たちと、やまとこころに灯をともすために聖書を読むのは尊いことです。
講座をまとめて一冊の本にしようと思っていますので、どうぞご期待ください。
牧師さんも伊勢神宮を参り、神主さんもお坊さんも聖書を学べばいいのにねぇ。