赤塚高仁ブログ

自分自身に

2015.03.28

「自分自身に」

他人を励ますことはできても

自分を励ますことは難しい

だからーーーというべきか

しかしーーーというべきか

自分がまだひらく花だと

思える間はそう思うがいい

すこしの気恥かしさに耐え

すこしの無理をしてでも

淡い賑やかさのなかに

自分を遊ばせておくがいい

 

  大好きな吉野弘さんの詩集を久し振りにひらき、詩人の魂をくぐった言葉のシャワーを浴びるとき

私のいのちが喜んでいるのを感じます。

この詩も胸に沁みます。

 

「夕焼け」

やさしい心の持ち主は

いつでもどこでも

われにもあらず受難者となる。

何故って

やさしい心の持ち主は

他人のつらさを自分のつらさのように

感じるから。

やさしい心に責められながら

娘はどこまでゆけるだろう。

下唇を噛んで

つらい気持ちで

美しい夕焼けも見ないで。

 

 吉野弘さんの言葉で、生きていることのなつかしさに胸があつくなります。

そして、なぜあつくなるのか、黙っていてもわかるひとと出逢い、話しあえるのが人生の味わいでしょうか。

 3月最後の日曜日、今日来てくださるお客様の思いをしっかりと受けとめ、

人生の豊かさを魂いっぱい味わえる場としての家が提供できますようにと祈ります。

私にとって、家が一遍の詩なのですから。

 

 

 

 

 

 

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