現代人権論
竹田恒泰先生の皇学館大学での授業が始まりました。
講演会ではなく、一年間毎週伊勢に来ていただいての講座なのです。
前期15回は「現代人権論」、後期が「日本国家論」です。
竹田先生の講義のテーマは
「すべてのことに疑いを持て!」
知識を得ることが学問の目的ではなく、どうやって知ればいいかという方法論を身につけることが大事だと言われ、
深くうなづいたのでした。
糸川英夫博士が、最後に私に残してくださった言葉が
「自分で考えなさい」でした。
この言葉は、先生亡きあとずっと心の中で響き続けています。
義務教育の間は、知識を得ることが大事であり、その知識をもとにして新しい学びに取り組んでゆけるわけです。
漢字が読めなければ、本を読んで情報を得ることはできないし、
算数が出来なれば、お金の勘定もできないのですから。
その間は、教えられることを受けてゆくのです。
でも、その次の段階では本当に教えられたことが正しいのだろうかと疑ってみなければならないようです。
私も、高校時代、日本史では旺文社の全国模擬試験でトップをとりました。
東京書籍の日本史の教科書、丸暗記しましたもの。
徳川15代将軍、伊藤博文から始まる内閣総理大臣、戦後の原敬まで覚え、漢字で書けました。
ぼろぼろになるまで読み、大学ノートに何度も何度も書き写しました。
ただ日本がアメリカと戦争するあたりから、殆どの大学入試では出題されていませんでしたから、傾向と対策によってそこから先は読みませんでした。
40年経った今でも、あのとき使っていた教科書の表紙のデザインや、いろんなページの映像を思い出すことができます。
日本は、旧石器時代から始まって縄文式土器、弥生式土器と進化するのですね。
稲作が広められると文化的な暮らしが生まれ、登呂遺跡で見られるような集落が出来、その集団のリーダーが出現する。
リーダーの墓である古墳が発掘されると、支配する者の権力の大きさがわかるようになりました。
3世紀になると、大和朝廷の力が全国に及ぶようになり、支配者の権力の強大さが誇示されるような巨大な前方後円墳がつくられてゆきました。
仁徳天皇陵などは400数十メートルもの、世界でも類を見ないほどの巨大な古墳であり支配者の権力の大きさをうかがわせます。
・・・・ちょっとまって、出土物から歴史を探るのを「考古学」といいます。
これは、理系の学問であって民族の歴史ではないのです。
大王、大王と支配者と非支配階級のことを書いた後、突然今度は、年号と固有名詞、そうです人の名前ばかり出てくるようなります。
645年大化の改新、中大兄皇子は曽我いるかを暗殺しました。
承久の乱で後醍醐天皇は幕府に対し挙兵し、敗れ隠岐の島に島流しにされ、その後日本は混乱し南北朝に分かれます。
天皇が歴史教科書に登場するとき、時代が乱れたように書かれています。
天皇とは何か? 日本は天皇陛下の国だということを意図的に隠す教育が70年間にわたり続けられた結果、祖国に誇りのもてない骨抜きになった自信のない国民が生まれたわけです。
結局、肝心の日本の建国については何も書かれていません。
世界193ヵ国で、祖国の建国を教えない唯一の国となってしまいました。
そして、そのことを疑問にも思わない世界唯一の国となってしまいました。
さあ、もう目を醒さなければなりません。
日本は、世界の灯明台とならなければなりません。
現代人権論は、ここから再生するヤマトの希望を見出す学問です。
大学生とともに学ばせていただけること、感謝です。
明日の授業に備えて、しっかり復習して参ります。
竹田恒泰先生という国士に出逢えたこと、天の導きに手を合わせます。