命仁・みょうじん
2015.06.08
舩井幸雄先生が絶賛しておられました。
新庄市の(有)帰耕の早坂社長がつくっておられるお米です。
今回の山形講演会は、早坂社長が主催してくださったのですが、
お米作りに命を懸けておられる姿に、感動しました。
以前、舩井勝仁さんから贈っていただいたことがあるのですが、
美味しいお米だなぁ、と思ったもののなんとなくそのまま過ぎ去っていました。
山形にはずいぶん前に、定期借地権の実践視察で訪ねたことがあったのですが、
地元の人とふれあうということはありませんでした。
改めて、やまとこころのキャンドルサービスにでかけ、心ふれあうとき、
一見無愛想で、とっつき難いのは、人見知りで恥ずかしがり屋な東北の人たちなのだと知りました。
青森もそうでしたから、東北はそういう民族性なのでしょうね。
でも一度心開いてお付き合いが始まると、ずっと昔から親戚だったみたいな間柄になります。
なつかしい友達のように、会えるのが楽しみになるのです。
私は、こんな日本らしいメンタリティが大好きです。
早坂社長の息子さんが、以前、私が尊敬し大好きな伊豆山建設で働いていて、
かつてよく会っていました。
その将太さんが空港に迎えに来てくれて、再会が嬉しかったですね。
彼が、実家である帰耕を手伝い、地元を良くしたいと語る夢を聞かせてもらう時、
車の窓から見える日本の原風景のような山形の景色と共に、喜びが胸に沁み込んできました。
去年は1級建築士も取得し、美しい家を作ってゆきたいと話す26歳を誇らしく思いました。
彼も、講演会のときにはじっくり私の話を聞いてくれましたから、きっとやまとこころの火が灯ったことでしょう。
さて、命仁に話を戻します。
これはどうやらとんでもないお米のようです。
元来お米とは、ヤマト民族のいのちの根っこです。
だから「イネ」といいます。 いのちの、ね というやまとことばですから。
天照大神が孫のニニギノミコトを地上に送る、天孫降臨の場面で三つのことを命じてますね。
まず、三種の神器を自分の子孫の証であるとして伝えてゆくこと。
次に、高天原の稲穂を地上に広め、ヤマト人が餓えることのないように。
そして、天壌無窮の神勅。
ヤマト人にとって何よりも大切なイネ。
伊勢神宮での年間1500回にも及ぶ祭りも、ほとんどがイネに関するもの。
もっとも重要とされる神嘗祭では、その年に取れた初穂を天照大神に捧げるのです。
そのときには天皇陛下御自身が皇居の水田でお手植えされ、そして抜き取られた稲穂も届けられます。
「命仁」と名付けられたこの米、生体エネルギーが驚くほど高く、稲のもっている命のカタマリのようです。
普通の稲は、一つの穂に120粒ほどの実をつけるそうですが、命仁は180粒。
早坂社長は、350粒まで実らせたいと実践している冒険者なのです。
田んぼを見せていただきました。
命仁の田んぼは、3年以上特別な有機肥料によって粒子が団粒状になる土づくりから始められ、
ふわふわの空気を含んだやわらかい土となり、微生物が大いに働きやすい状況となるのです。
土壌のアミノ酸が通常の1.5倍だといいますから、驚かされます。
稲の能力を究極まで高めるのは、やはり土壌であり微生物の力なのですね。
早坂社長の田んぼでは、降った雪もどこより早く溶けるそうです。
エネルギーの高さの証明でしょう。
この「命仁」をまさに、命を懸けて広めているのが勝仁さんです。
それに感動してブログを書いているのが高仁です。
「仁」とはやまとこころ、神の領域にまで到達するこころ。
この秋、また山形を訪ねることになると思いますが、命仁が実る季節が待ち遠しく思えます。
日本の美しい原風景、いまも植えられて風にそよぐ命仁の苗の緑が心の中にゆれています。