近すぎてみえないもの
2015.08.18
「視座」のはなしをこの間からしています。
糸川先生を思うとき、いつも「視座」のことを思うからです。
よく言われました
「カメラを引きなさい」って。
近すぎてみえないことってあるのです。
先日、名古屋の講演会に社員さんが同行してくれました。
一所懸命話しましたから、想いは伝わったのだと思います。
主催者のTさん、すごく感激してくれましてたくさんの感想をくださいました。
そして、涙ぐんで、うちの社員さんにこう言われました。
「いいですね、いつも赤塚先生のそばでお話を聞くことができて。
本当にうらやましい」
ちらっと社員さんの顔を見ると「苦笑」
綺麗な富士山も、登れば足元はただの岩です。
カメラを引いて、自分のいる状況を客観視すること。
それができるようになれば、人生は随分と楽しくなることでしょう。
自分の混乱を、あたかも他人事のように笑い飛ばしている人をみると、とても素敵だなぁと思うのです。
45歳で両手を農機具に挟まれて、両手を失った大野勝彦さん。
そこから義手で絵を描き始め、60歳で阿蘇に美術館をもつのですが、カメラの引きっぷりが素敵です。
私がどうしようもないほどしんどいとき、不思議と何故か電話をくださる。
「赤塚さ〜ん、元気ね?
忙しか〜?
手が足りんかったら送ろうか?
いま 3本余っとるけん」
一見、悲惨とも思えるような状況・・・にもかかわらず、それを笑ってしまえる。
それが人の本当の強さであり、優しさの源ような気がします。
なんの話やったっけ・・・
あ、そうそう、うちの社員さんも社長が外で尊敬されてるか知ったらええのに・・・
って、無理な話ですね、やっぱり
日ごろのぐうたらぶりと、無能な姿を目の当たりにしてて
たまに外でええ話したってねぇ。
以前、中東を一緒に旅した掃除の神さまが
「うちの女房も、少しは私が世間では尊敬されてるってこと、知ったらいいんだ」
って、ボソっと言いました。
一代で1000億の会社を創業されたKさまの80歳のお祝いの会には、全国から大勢の信者ともいえる方々が集われたそうです。
その席で、奥様は、
「主人は、掃除で日本を美しくしているそうですが、
うちではほとんど掃除をしませんので、少しは家も掃除して欲しいです」
はい、すべてバランスでしょうか。
神が創られたこの世界は、すべてが必要、必然、そして最善。
神の思いに叶って、美しい。