カリスマの魅力
和歌山のクリーンサワは、日本を代表するクリーニング店として知られています。
29歳の7月23日にクリーンサワ代表の澤公平さんとお出逢いいただいたので、28年のご縁になります。
澤さんのところで落ちないシミは、世界のどこに行っても落ちないというほどの技術力。
私もずいぶん助けていただきました。
「赤塚さん、ログハウスで一杯やりましょう」
と、いうことで澤さんやってこられました。
70歳を超えているのに、ちっとも変わりません。
腰骨が立って、相変わらず元気です。
澤さんと、三重ふるさと新聞の創業者であり前社長の西田久光さんとの男3人の飲み会も恒例となりました。
夜の更けるのも忘れて語らいました。
松下電器が洗濯理論の教えを請う、クリーニング界のカリスマ、澤公平さん。
洋服の皺の出来方を研究するために社交ダンスを始め、全日本のチャンピオンになってしまう方です。
着物の研究の末、国連大使ミスター着物、世界各地に出かける方です。
糸川英夫博士が亡くなったすぐ後、一緒にイスラエルに行き砂漠で着物でお茶をたててくださった方です。
そして今、「クリーンドライ」という一切環境を汚染しないドライクリーニングの機械を発明し、
世界特許を取得されました。
世界各地に導入され始めています。
最近では、モンゴルに招聘されたそうです。
澤さんのすごいところは、お金を儲けるために「クリーンドライ」を売りに行くのではないということ。
相手がよくなるように、環境がよくなるように、ただひたすら祈るように動いておられます。
「モンゴルは、とても素晴らしい日本にとって兄弟のような国だからお手伝いをしたいんですよ」と笑う澤さん。
モンゴルでのエピソードを聞かせてくれました。
ジンギスカンというカリスマが、いまでもモンゴルの英雄なのですが、
ジンギスカンは戦争をして戦利品を手に入れたとしても、自分は何一つ分け前をとらなかったそうです。
すべて家来たちに分け与えたそうです。
家来たちは、ジンギスカンが戦利品をとらないことを知っていたので、家来たちがジンギスカンを養ったと言います。
どんなに立派な理念を語ろうと、自分の利を先に考え、仲間のことを後回し・・・それどころか、
自分のために家来があるのだと思っているリーダーはカリスマ失脚ですね。
世の中には、自分にお金が入るように仕組みをつくるリーダーたちで溢れています。
澤さんから聞かされたジンギスカンの話で、私もモンゴルが好きになりました。
そういえばずいぶん前のこと、出路雅明と飲んでいて
「デミっちゃんはええな、あんたのために命投げ出してくれるような子分がいっぱいいて」
と、言ったら
「僕のために死んでくれるスタッフなんかおらでええです。
でも、僕、仲間のためやったら死んでもええと本気で思ってます」
間髪いれずに応える姿に胸が熱くなったのを思い出します。
小さな会社ですが、私もカリスマの魅力が出るようにと願いつつ、
今日も自分からいい日にしてゆきます。