ダイヤはダイヤでしか磨けない
イスラエル国の公認ガイドとして40年以上にわたり、数え切れないほどの人々を案内している我が親友であり、
魂の兄弟、榊原茂さんが帰国しました。
「バラさん」の愛称でイスラエルでは、知らない人がいないほどの有名人。
ヘブライ語でイスラエルの人たちにもガイドをする資格を持つということは、イギリス人が日本人の団体に日本語で、奈良や京都や伊勢のこと案内して感動させるってことです、すごいことですよね
「シャローム!!」なつかしい電話の声に、思わず心が時空を超えます。
三ヶ月ほど日本に滞在し、イスラエルと日本の架け橋として日本中で講演してまわるそうです。
一日も早く、会いたいです。
さて、イスラエルを訪ね、エルサレムの郊外にあるダイヤモンドの研磨工場を見学した時のことです。
世界中に散った、ユダヤ人の優秀な宝石研磨職人たちがイスラエルに帰還し、そこで、ダイヤをカットし研磨していました。
縁のない世界だわ、と思って、説明を聞くともなしに聞いていました。
「ダイヤはダイヤでしか磨けないのです」
ダイヤが地球上で一番堅い物質であることは、ワシでも知ってますわ。
しばらくその作業を見ているうちに、お腹にストンと思いが落ちました。
「地球で一番堅いダイヤは、ダイヤでしか磨けない。最も堅いもの同士だから・・・
生物でもっとも頂点にあるという人間を磨くものは・・・そうか、人は人でしか磨けないのか」って
人と人との出会いは、実は、自らのエゴという殻を砕きながら磨かれていく、魂の研磨工場なのかも知れませんね。
とりわけ痛みを伴うような出会いこそ、大きく削り磨く、粗い砥石なのでしょうか。
まだまだ文句の多いワシですが、出会いのすべてに感謝できるような人になれるようにと祈りつつ。