人生の約束
今年3月末に東大を退官された矢作直樹先生。
新刊は「人生の約束」
はじめに・・・から、引用させて頂きます。
「約束には「見える約束」と「見えない約束」があります。
私たちが普段、約束だよと交わすのは見える約束です。
それに対して、私たちが生まれながらに持ってきたもの、
それが見えない約束です。
見えない約束・・・・
それは、運命とかシナリオ、あるいは今生の課題と呼ばれます。
では、自分にどんな運命があり、どんな課題があるのか?
はたして自分はどんな約束を交わして、この世に生まれたのか?
その理解は、ちょっと難しいところです。
無理に理解しようとすると、頭が混乱したり、気持ちが乱れたりします。
だから、無理に理解しようとする必要はありません。
見えない約束に執着する必要はありません。
人はそれぞれ持って生まれたお役目があり、宿命や運命があり、固有のご縁がある、
私はそう考えています。
でもそれを生まれたときに、きれいさっぱり忘れてしまうのでしょう。
この「ルール」があるので見えない約束が何なのか、わかりません。
あの世を必要以上に怖がり、死後の世界なんてあるわけがないだろうと笑い飛ばし、
ときには怒ってしまうのは、恐らくこのルールの影響です。
だからこそ、人生は面白いのです。
最初から答えがわかっている人生なんて、刺激も学びもありません。
自分の存在意義に疑問を持ち、延々と自分探しを続け、
生きている理由は何かと悩む人がいますが、存在意義の有無を問う必要はありません。
存在意義というのは、この世に生まれた全員にあるからです。
他人と比較することも、他人に評価されることも、最初から不問です。
私は、これまで35年間医療機関に勤務しましたが、この仕事に心の底から打ち込めなかったと自覚しています。
しかし、見えない世界のことを大勢の人に伝え、考えていただくという点においては、
自分の置かれた立場が少しだけ役に立ちました。
私にとっては、それも約束の一つだったのかも知れません。
そこで思ったのは、何かを続けると、その先にあるもの、
その先で得られるものは、あちらの世界で約束したものではないだろうか、ということです。
でも、見えない約束に執着しないこと。
毎日の生活で「得る」もの、ふと「気づく」もの、そこで「学ぶ」もの。
私たちがあちらの世界で交わした約束とは、そういうものだと思います」
(引用終わり)
いよいよ矢作先生のこれからが楽しみで仕方ありません。
人生の約束を果たすために、今日も、今週も、目の前の小さな頼まれごとを一所懸命果たします。
生かしていただいてありがとうございます。