不思議な助っ人
産休に入った本島のポジションをこの人が受け持ってくれてます。
キツネ目の男と言ったら傷ついたそうです。
バリケードな方かと思ったら、デリケートだったのですね。
この人と初めて会ったのは、4年半くらい前のこと。
44億円もの売上を誇る不動産会社の社長でした。
津駅の西口に自社ビルを持ち、建売、仲介、マンションとバリバリ売りまくってました。
負債総額70数億円、倒産したと聞いたのはそれから一年ほど経った頃でしょうか。
ワシも土地を仕入れて、分譲して家を売っていた時期もありましたから、売れ残りの恐怖、資金ショートによる倒産の不安は絶えず心にありました。
分譲のための土地仕入れ、多額の借金に資金ショートして、彼の会社は倒産してしまったのです。
やがて、駅前の本社ビルも売りに出されました。
縁あって、ワシの友人がそのビルに本社を移転したのですが、改装を請け負ったときも、浪岡社長のことを思っていました。
どこで、何をしていることやら・・・
去年の9月、彼から突然の電話「会いたいのですが・・・」
金なら無いぞ!!と言おうとしたけど、とりあえず来てもらいました。
・・・いま、何やってるの? え、?断熱材屋さん??
セルロースファイバーって知ってるかって?
間に合ってますけど・・・ ところで、車の中に積んでるのは何?七輪と炭とガムテープ?
ええ・・・自殺3点セット!?
ずっと死のうと思ってたって?!
今、赤塚建設にキツネ目のおぢさんが、毎日朝礼に参加して、一緒に唱和しています。
44億売り上げていた時、お客さんの顔見たことも無く、思い出すことも無いくらい、ただカネカネカネと走り回って、とにかくいかに安く建てるか、どれだけ業者を叩くかしか関心がなかったと言います。
ワシの会社では、毎年OBのお客様の奥様に花束を届け、朝礼でお誕生日おめでとうございますと拍手します。
シャロームタウンという団地では、住んでくださっている方々で恒例のクリスマスパーティが開かれ、ワシも参加させてもらい、年々大きくなってゆく子供たちの姿に目を細めています。
建築期間は、数ヶ月、でも、お付き合いは一生。
それが、ワシらの仕事。
ちょっと違う世界を、彼は旅し始めたようです。
不思議な助っ人、浪岡昭がブログを始めました。 そーーっとのぞいて見てみよう。