すべては今のためにあったこと
伊勢の父と呼ばれている中山靖雄先生は、ワシを神宮に導いてくださった恩人です。
ずっと以前から中山先生のことは知っていましたし、修養団のことも知ってはいました。
JCに入会した年、アカデミーの研修で2月の夜、寒風吹きすさぶ五十鈴川に漬けられた思い出があります。
29歳の時ですから、いまから25年も前のこと。
童心行だのこんなバカバカしいことやってられへんわ! と短気なワシはそのあとすぐにJCも辞めてしまいました。
それから糸川博士と出逢い、10年の時が過ぎてゆきます。
6年前のこと、中山先生からお電話をいただき、伊勢神宮で最も大きなお祭「神嘗祭」を奉観させていただいとき、ワシの中で何かスイッチが入りました。
日本人のDNAにスイッチがオン!となった瞬間でした。
この感動を一人でも多くの人に伝えたい、そう思って「神話を体感する会」を立ち上げたのでした。
中山先生も毎回講師として出てくださり、目が見えなくなってからも、参加者全員の名前をテープに吹き込んでもらい一人残らず名前を覚えて、開校式の時には全員の名前を北海道から九州まで順番に呼んで下さいました。
毎朝神宮に正式参拝をし、全員の名前を呼んで祈ってくださっていたそうです。
また、会が終了した後も神宮に行ってくださり、全員の名前を呼んで感謝の念を捧げてくださっていたとのことです。
我が腹心の友、山元加津子さんを中山先生のところへ連れて行こうと伊勢に行ったのがきっかけで出来た「1/4の奇蹟」という映画は、世界に広がっています。
中山先生が映画の中で語るシーンでは、みんなが涙します。
その後中山先生、脳梗塞でずっと寝たきりでしたが、復活されました。
なんと、本を出版されることになりました。
2月5日 海竜社から出ます。 「すべては今のためにあったこと」
・・・済んだことはみんないいこと、これから起きることもみんないいこと。
そういうふうに思えたら、今の人生をすべてこのままでやらせてもらうというだけになります。
そうしたら、いいご縁がどんどん湧いてくるのです。
天がそれを起こされたのだから、「あ、そうなんですか」というだけのことです。
それを苦にするか、苦にしないかだけのことです。
「よく見られたい」という心の計算は、魂から見ると嘘の世界です。
それを修めてゆくのが心の「修養」です
「死んでもいい」というのはこだわりです。
こだわりは「心」の道です。
生きて、生きて、生きおおすのが「魂」の道なのです。
ああ、中山先生の声が聞こえる。
6年続けさせていただいた「神話を体感する会」を降りて、商売に専念すると覚悟を決めた途端に中山先生の本が届くなんて不思議ですね。
すべてを「よし」にするには時間がかかることもあります。
それでも、この出来事はいいことなのだと決めることが大切なのです。
・・・ 魂に沁みます