赤塚高仁ブログ

イプシロン

2013.04.11

  鹿児島の内之浦町から一通の便りが届きました。

小冊子が入っていました。

「糸川英夫~宇宙開発の父」

あの太陽系探査機「はやぶさ」を打ち上げた発射台がある大隅半島の町からです。

50年前にこの町にロケット発射基地をつくったのが糸川博士でした。

そして、50周年記念に、内之浦の発射基地に糸川博士の銅像が建ちました。

人工衛星 おおすみ の記念碑の隣りに立ちました。

実は、大きな声ではいえませんが、ワシは、その場所に糸川博士の遺骨を埋めたのです。

そこに銅像が建つなんて、夢にも思いませんでしたね。

 

 ずっと昔に秋田の道川で打ち上げていたロケットの性能が上がるにつれ、

大陸まで届く可能性がでて、新たな発射基地をつくる必要が出てきました。

北海道から始まり、日本中を探し回った結果たどりついた鹿児島、大隅半島。

世界中の誰が見ても、ロケットの発射基地には適さないと思われる半島のはずれ。

そこで糸川博士は、立小便をしながら 「ここに作りましょう」 って。

山を切り、谷を埋め、道を作り、発射基地をつくり、ここから世界で4番目の人工衛星「おおすみ」をラムダロケットに乗せて打ち上げたのです。

1970年2月11日、建国記念の日であったことも意義深く思います。

ちなみに、おおすみは33年間、地球の周りをまわっていたのですって。

 

 そうそう ロケットの話ではなく、糸川博士の話です。

ほとんどの人間は、亡くなると忘れ去られてゆきますが、天に帰って13年経ってなお名前が高まるのは、まさに世のため人のために尽くされたからなのでしょう。

はやぶさが向かった小惑星の名をイトカワとつけられたことも、博士が弟子たちに愛されているからですね。

 

 さて、今年8月には新型ロケット、イプシロンが打ち上げられます。

そして、いよいよ来年、はやぶさ2 がイプシロンに乗せられて旅立ちます。

民主党政権で予算が削られ、飛べそうもなかったイプシロンに安倍首相は120億の予算をつけてくれましたから。

「一番になる意味、あるんですか?」 などという恐ろしい政党を選んだのも日本人なら、はやぶさを作ったのも日本人。

 

  「前例がないからやってみよう」 これが糸川博士の口ぐせ。

神様が宿る家も前例のない世界です。

イプシロンのように高く高く打ち上げましょう。

 

 

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