アニマアニムス
互いに愛し合うことのほかは、何人にも借りがあってはならない。
人を愛する者は、律法を全うするのである。
「姦淫するな、殺すな、盗むな、むさぼるな」など、そのほかにどんな戒めがあっても、
結局「自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ」というこの言葉に帰する。
愛は、隣人に害を加えることはない。
だから、愛は律法を完成するものである。
なお、あなたがたは時を知っているのだから、特に、このことを励まなければならない。
すなわち、あなたがたの眠りから覚めるべき時が、すでにきている。
なぜなら今は、私たちの救いが、初め信じた時よりも、もっと近づいているからである。
ローマ人への手紙13章
男性の中の女性性。(アニマ Anima)
女性の中の男性性。(アニムス Animus)
アニマとは本来ラテン語で〈魂〉を意味する語です。
精神医学者ユングが分析心理学の用語として用いた言葉だそうですが、いつのまにか心のどこかで知っていました。
男性は大人になるにつれて、自分の中のアニマを排除しようとし、
女性は反対にアニムスを排除することによって女らしくなろうとするとユングは言います。
しかし人間はアニマとアニムスの両方を受け入れていかなければ苦しくなるのかも知れません。
特に、男の中にあるアニマに愛を与え、潤いを与え、眠っている女性性が目覚めなければ、
もはや、次の時代にはシフトできないようにも思えるのです。
アニマ (アニムス) は共に肯定的,否定的なはたらきをもっているのですが、
それを可能な限り意識化して人格の統合をはかることが,幸せの道だととユングは言っています。
その過程は創造的である一方、破壊の可能性も秘めています。
ユングの時代から、遥か時を超え、ワシらがいま 生きている時代は、もはや想像もできない、大転換期だといえましょうか。
アニムス・・・男性性は、とにかく戦う、分裂する、裏切り、恩知らずと責め裁くことの繰り返しです。
狂気の顔で、人類は破壊の道を突っ走っています。
戦争、戦い、喧嘩をもって自分の思い通りにしようとする男性性の時代は、幕を下ろしたのではないでしょうか。
これ以上、男性性の時代が続いたのなら、この星は人が住むことを許さないようにも思えます。
地球は、あきらかに女性性の時代に入ったと思えます。
産み育て、守り育む、そんな母性を自分の中に見つけ、
そして、新しい時代に向けた何かを生み出してゆくこと。
いま、ワシらに願われているのはそんな感覚ではないかと思わずにはいられないのです。