何が大事?
「あかつかさん、ホンマになんも心配せんでええで、
この世は魂の修行に来てんねん。 せやから、すべてええふうになってんの」
サルの惑星からやってきた兵庫県にいる猿から、ときどき慰めなのか、教えなのかよくわからんメールがやってくる。
「あかつかさん、悩まんとき、全部ちっちゃいことや、すぐに笑えるって」
こらーーー、あんた、今ワシに、「人間は自分が不死の霊の存在やってこと知ってるよ。小さなことにこだわらないのよ」ってゆうてるのに
「あ! Sわだ師匠から電話や、切るわ」 ガチャん って、めちゃビビッてるやん。
「おれが欲しいのは、平安や」と言いつつ、あきらかに平安よりも大事なものがあったわけやん。
どこが不死の霊やねん。 銭や契約、仕事の喪失のほうがもっと大事なんやんか。
自分だという不死の霊にとって大事なこと?
ちゃうわな、「おれ」にとって大事なことやね。
この世界は、いつも自分にとって大切なことを突きつけてきますね。
だから、自分が自分を何者だと考えていたとしても、長期間ごまかし続けることはできませんな。
その都度、本性があからさまにされてしまいます。
出会いを通して、そこに自分を発見し、自分が他人からされていると思っていることは、実は自分が他人にしていることなのかも知れません。
そう気付ける時、もう自分は被害者・犠牲者だと思わなくなるのでしょう。
誰もワシが何者か、なんて教えてくれはしません。
誰も人を変える力はありません。
変わらなくてもいい場所に立って、そこから本当の一歩が踏み出せたとき
ホンマに笑ってこう言えるのかもしれません。
「大丈夫、 ちっちゃいことや」って
自分をまるごと認め、そこから一歩踏み出すのに、遅すぎるなんてことはないようです。
それを誰よりも待ち望んでいるのは、ほかでもない、本当の自分自身のような気がします。