日本男児です!鍵山さん!!その1
11年前にイエローハット、掃除の神様の鍵山秀三郎さんとシリアに行ったことは、何度かブログでも書きましたが、
パルミラというシルクロードの商業都市の遺跡で出会った、ラクダ使いの少年が裸足だったので、
その子に運動靴を送ってやりたいと、帰国後鍵山さんはワシに一足の靴をことづけたのでした。
「あの少年は、子供の頃の自分と同じだ。
あの子に靴をあげたい」
ワシも困りました。
名前も知らない物売りの少年に、しかも中東の砂漠の町の住まいも分からない相手にどうやって届けたらいいのか。
それでも、ガイドをしてくれたシリア人のハニーさんに写真をつけて送り、
パルミラに行ったとき、この少年を見つけたら、この靴を渡して欲しいと。
やがて、ハニーさんから「渡したよ」と電話がありました。(ホンマかいな?と思いましたが)
とりあえず、そう鍵山さんに伝えると、鍵山さんは、彼に小遣い(5$)をあげたいんだと言われ、
「もう一度シリアに行きましょう!」と言われるではありませんか。 じぇじぇじぇ!
結局、鍵山さんが10人、ワシが10人 メンバー募ってヨルダン、シリア、レバノンの旅が生まれたのでした。
それにしても、一年で2度も長い旅を一緒にするなんて、よほどの因縁ですね。
今となれば、絶対にありえないことです。
その旅の中で参加してくれた親友、井上喜久美ちゃんと、富山のアルカスコーポレーション岩崎弥一社長が後に結婚するなんて、夢にも思いませんでしたし。 運命が変わるときって、目標や目的も消えた時間に入ってスイッチがONになるのかも知れません。
そんな一切の常識を超越し、日常をブチ破った旅の非日常が、ワシもパウロ先生との霊的出会いを生んだと言えましょうか。
キリスト者になるなんて、夢にも思ってませんでしたから。
さて、旅の後半になって、いよいよパルミラ、砂漠の中のシルクロードの町に入って行くのですが、参加したメンバー全員が鍵山さんの物語を知っていますから、らくだの少年に会えるかどうかをワシに聞きます。
そんなこと、ワシにもわかるはずがありませんよね、住所も連絡先も、名前すら知らないのですから。
夕暮れ時に、ワシら一行はパルミラに到着し、古の町に降り立ったのですが、
なんと、バスの前に立っていたのは、あのらくだの少年でした。
鍵山さんは、バスからころげるようにして降りると、少年を抱きしめました。
すると彼は、ニコッと微笑んでこう言ったのです
「サンキュー シューズ」
鍵山さんと、旅を通して、一生の仲良しになれたのはワシにとっても大きな財産です。(つづく)