縁起
「この世のすべては相互に関わりあって存在し、
単独で存在しているものなどない
人は皆、ひとりで生きているのではなく、他のすべての人と関わりをもち、支えあって生きている」
・・そう考えたほうがいいのかも知れません。
12年前、自分が、自分の国の成り立ちや、建国の意義を全く知らなかったことに愕然としました。
しかも、知らないことを当たり前のように思っていましたが、世界中でそんな民族は日本人だけだと知り驚いたのでした。
ユダヤの友人たちが、「民族の歴史を失った民族は、必ず滅びる」と言いましたが、
ワシらの国は、意図的に滅びるように仕組まれているのだとわかりました。
自分の国を愛することもできない、シナや朝鮮の機嫌取りばかりするような人物が、とうとう 総理大臣になってしまうような国になってしまったということにも気付かされました。
だからといって、大声をあげて運動したり、政治に関わるということでなく、
せめて、自分が生まれ生かしてもらっている祖国のことは知りたいと願い学び始めて12年経ちました。
教育勅語を覚えたのも50歳を過ぎてからのことです。
そんなワシに、伊勢の大切さをハラワタの底から教えてくださったのが修養団の中山靖雄先生でした。
「 地球が一日でも命長らえますように
世界に平和の風が吹きますように
すべての宗教が手をつなぎ合えますように」
そんな祈りを毎日、神宮の御垣内でひざまづいて捧げてこられた中山先生に、何度伊勢を案内していただいたことでしょう。
神嘗祭に呼んでいただき、夜中のご神事の最中、ワシのやまとこころのスイッチがオンになったことを思い出します。
そして、「神話を体感する会」が生まれることになりました。
多くの人々に伊勢のこと、日本の歴史のこと、神話のこと、そして我が国の成り立ちを知ってもらうきっかけができたように思えます。
我が腹心の友、山本加津子さんを伊勢にお連れし、中山先生に会っていただいたのが7年前のことだったでしょうか。
そこに同行していた入江冨美子監督が、その出会いを生かし映画「1/4の奇跡」をいいふうに作り上げました。
・・・ひとつひとつのつながりを書きだせばきりがありませんが、
とにかく、みんなつながっているのだと思ったほうがよいようです。
人の痛みを見て見ないふりをして、今日まで生きてきたワシですが、
そろそろ終わりが近づいています。 いい加減に、人の痛みを知ることのできるやさしい人間になりたいものです。
澤田升男さんが、中山先生に会われたのですね。
澤田さんのお父さんの一年目の命日に。
縁起とは、目には見えないけれど、ワシらの命を運ぶおおきな船のようなものなのかも知れません。