ひこうき雲
2013.07.25
レイトショウで宮崎駿監督の「風立ちぬ」を観てきました。
おそらく様々な批判や評論が飛び交うことでしょう。
でも、ワシは猛烈に感動しました。
男の子の夢が、こうして叶ってゆく、憧れがカタチになってゆく。
堀越二郎さんも堀辰夫さんも宮崎駿さんも
登場人物の「黒川」という飛行機会社のボス、なんだか糸川先生そっくりでした。
憧れて、純粋に飛ばした飛行機が人殺しの道具にされてゆく。
最後には、人間爆弾となって敵の船に体当たりしてゆく。
堀越二郎さんは、どんな思いだったのでしょうか。
あるとき、糸川先生がワシにこんな話をしてくださったことがあります。
「あのね、アカツカさん、
ぼくはね、戦争終わった後で戦犯の一人に数えられてね、処罰の対象になったのよ。
設計した隼戦闘機が大勢の人を殺したからって。
でもね、飛行機はぼくの子どもなの。
自分の子どもに人殺しさせたい親っている?
ぼくはね、飛び立った飛行機が全部無事に帰ってきてってずっと祈ってたの。
帰らない飛行機の数だけ、花束を滑走路に置きに行ってたの。」
そう言いながら、はらはらと涙を流されました。
そんな糸川英夫先生が、大好きです。