顔晴れ!!イプシロン
2013.08.29
産経新聞、産経抄に
「 ロケット博士 と呼ばれた糸川英夫博士が、長さ23センチの ペンシルロケット の発射実験に成功したのは、昭和30年だ。
当時、新進作家だった石原慎太郎さんの 太陽の季節 が爆発的に読まれていた。
あるプロデューサーが、二人をセットにした講演を企画したことがある。」
水平に発射されたロケットが、小説の中の障子破りの場面と紙のスクリーンをつき抜ける映像に物議を醸しだしたようです。
「たかだか鉛筆サイズのロケットで大騒ぎするなんて、と、学界からは冷ややかな声を浴びせられた」
でも、欧米の専門家からは、製作費わずか数千円という低コストのロケットの出現に衝撃をうけていたのです。
だからこそ、ヒデオ・イトカワのペンシルロケットは、製作者の名前と共にワシントンにあるスミソニアン博物館に展示されているのでしょう。
日本人唯一の快挙ではありませんか。
その一本のえんぴつの遺伝子を受け継ぐ、固形燃料ロケットが「イプシロン」なのです。
驚いたことに、これまで大勢のスタッフがかかわっていた管制作業をたった2台のノートパソコンで行うというのです。
打ち上げ費用も、M-Vの半分 38億円に抑えています。
糸川博士も資金調達にもっとも苦労されたと聞きました。
内之浦発射基地に立つ糸川博士の銅像が発射を楽しみにまっておられるようです。
27日の発射は19秒前に中止されました。
さて、台風が近づいている今、発射は9月になるようです。
どうか、大成功して 日本人の心に 「冒険」と 「希望」の灯をともしてくださいな、イプシロン!!