赤塚高仁ブログ

はなしの面白いひと

2013.11.12

 話をしていて、わくわくする、面白い人と

どうにもつまらない人があります。

いったい、なにが違うのでしょうか。

 

 いっぱい何でも知っていて、頭の回転も速くて、饒舌で、エネルギッシュ

一切がロジカルで、明快、明瞭、思考によどみがないと言いましょうか、相手が求めているだろう言葉を的確に話す人があります。

もちろん会話は、相手があって成り立つので、相手に予定調和的な会話をさせている責任の半分はワシにあります。

そのうえで言いますが、 そういう予定調和の人は返答のスピードが速い!

ポイントを外すことがないから、ためになり、勉強になります。

日頃からすごく考えておられることが伝わるし、沈黙もなく、淀みない会話が続けられます。

  でも、それは「心がやすまる」のとは、どこかが違います。

なんだか、予定調和の人は喉の奥の方に「返答用のファイルボックス」があるみたいなのです。

「ここでは、この返答がふさわしいだろう」 と、そこから引き出す。

それは、はずれていないし、ためになるのだけれど、胸に染みてこないのです。

 

 どこから言葉が出てるのでしょう?・・・

 

話をしていて、なんだかしみじみ面白い人は、受けとめた会話から返答するまでになんともいえない「間」があるのです。

思いもよらない返答だったりします。

でも、だんだん言葉が重なるにつれて、ぐっと胸に染みてきたりするのです。

いつのまにか、じーんと心があたたかくなってきたりするのです。

それは、喉の奥の返答ファイルボックスからの言葉ではなく、心の深いところからくみ上げられた「人生の泉」の言葉だからでしょうか。

深い深い泉にある「想い」や「経験」 「記憶」といった言葉にもならないミネラルのようなものを探し、

もぐって言葉を掴んで手渡してくれる。

 

 どんなにたくさん話してくれても、喉の奥のファイルからの言葉は、マクドナルドのハンバーガーのようなもので心が満たされることはないようです。

心の深みから、まだ言葉にもなっていない経験・感覚・記憶を汲みあげて、その瞬間のために紡ぎだしてくれる人は、

まさに一流料亭の板前さん、中華料理の達人、言葉の料理人といえましょうか。

 

 ワシがこれまでの人生で出会った、魂の底からしびれた、本当に話が面白い人

赤塚不二夫さんと森田和義さん・・・タモリさんです。  魂の底から、尊敬しています。

 

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