諸行無常
クリスマスも終わり、26日になりましたね。
会社の営業日は、あと3日です。
現場の谷口直輝大工は、31日いっぱいまで仕事して、3が日だけ休んで4日から働いてくれます。
谷口大工は、20年近く一緒に生きてくれていますから、明るい人柄が大好きです。
ゼネコンの営業を辞めて三重に戻り、身体と心を壊して苦しんでいる時、
とにかく「地獄言葉」の多い、この業界が苦痛でした。
言葉が荒いのが、どうしても受け付けられないのです。
強がったり、乱暴なふるまいを「かっこいい」と思うような世界だったような気がします。
父がやっていた会社でしたが、同じ歳の現場監督が、靴のかかとを踏んでスリッパみたいにして履いているのも許せなかったりして。
ぶっきらぼうで、荒い波動の職人さんの中、毎日ビクビクしたものでした。
「なめられちゃいけない」そう思いながらも、思うように話せなかったあの頃でした。
そんな中にあって、谷口大工はいつも笑っているのです。
ブスッとするのが職人の美学みたいな世界にあって、谷口君は笑顔で機嫌よく話を聞き
「わかった、ちゃんとやるわ」 と、どんな新しいことも受け止め遣り遂げてくれました。
いま、職人不足、資材が思うように調達できない・・・そんな中で、谷口君が仲間を集めて現場を動かしてくれています。
5つの現場が同時に動いていることの奇跡を思うと、本当に良い人に恵まれていることを神様に感謝します。
そして、この風土をつくってくれた亡き父に感謝します。
今年もいくつもの出会いと別れをくりかえし、人生の旅路を歩ませていただいてきました。
諸行無常、すべてがみな、移り変わる・・・常なるものなど何もない。
それでも、出逢いにも 別れにも感謝して、今日一日を確かめながら歩きます。
やがて、最後の一日がきて、決して目が覚めることのない朝がやってきます。
明日の朝、必ず目が覚めると信じているから、人は夜眠ることができるのでしょうね。
移りゆく世界の中で、自分を変えてゆく勇気を
変えることのできない自分を見つめ、受け入れる謙虚さを
そして、変えてはいけない大切なものを見極める智慧を与え給えと祈ります。