目に見えぬ神の計らい
築40年鉄筋コンクリート造、増築した継ぎ目は屋上の防水が破れ雨がジャジャ漏れ。
天井も床も腐り、歩くと床が破れました。
年末に建物を見せていただいて、
節分にはお引き渡しをしなければいけない。
アタマで考えたら「無理」と答える日程の中、始まりました。
やまとこころをつたえる道場を、斎宮に造るお仕事。
神の人が願われたたてものです、きっとうまくいく。
そう現場監督にも職人さんたちにも言い続けているのですが、
消費税引き上げの駆け込み需要で、人もモノもありません。
いっときは仮設便所さえなかった。
そんな中で、
解体屋さん、たった二日間だけ空いていて、その日を逃したらもう一ヶ月近く入ってくれません。
それだけで工期終わってしまいます。
年末の大忙しの時でした。
「地鎮祭急遽明日お願いします!」って無茶のうえにムチャなことお願いしました。
そうしたら、分刻みのスケジュールで動いておられるお施主様である今野華都子さん、
東京でのセミナーを終えて最終の電車で津まで来てくださいました。
津駅に到着された時間は、日付がかわっていました。
明日地鎮祭お願いします!と無理をお願いしたのに
「わかりました」と二つ返事で来てくださった25年来のお付き合いさせていただいている、
ワシの知る限り最高に祝詞を美しく謳いあげて下さる江島若宮八幡宮の前川宮司さま。
そしてワシとたった3人の地鎮祭。
このときの奇蹟の映像のことは以前のブログで書きました。
誰もいないはずの部屋をずっと写し続けていたビデオに、
本当に神様が降りてこられ、そして昇ってゆかれるのが記録されているのですからビックリです!
水周りも、電気配線もすべて一からやり直さなければなりません。
水道が来てません、 井戸からポンプでくみ上げていますから配管もしなおします。
壁に換気扇の穴、配管用の穴を一つ開けるにも、コンクリートの穴を開ける機械を使って、一箇所で4時間以上もかかります。
年末年始の流通業界の混乱で、材料が頼んだ時間に入ってきません。
すると不思議に助けが現れて、現地に必要なものが届けられるのです。
人智を超えた何かが働いていなければありえないことが、次々とおきて毎日現場が進んでいます。
この仕事をさせていただくために、今日まで生かされていたのかも知れません。
「神様が宿る家」とは、こんな物語の中に静かに息づいてゆくのだと思え、魂から感謝が湧きあがって参ります。
そして、この建物に集うヤマト人たちが生み出す物語が、新しいヤマトの国つくりへと続いていくのだと思わされてならないのです。
是非、訪ねてみてください。