建築計画とニホンミツバチとネオニコチノイド
大阪にお住まいのお方から、メールをいただきました。
「新築を考えているのだけれど、建てられますか?」
いえ、吹田は無理ですから、大阪にある仲間の会社をご紹介させていただきます、と返信しました。
「建築地は、三重県です」
ありがたいことです、 ホームページをご覧になって、しっかり吟味してから連絡くださるのですから、
ワシがどれくらいのものか、おわかりの上でのアクセスですから、ちゃんとお話できますもん。
ご夫婦で大阪から訪ねてくださいました。
転勤のたびにビニルクロス、合板の床・・・もういい、 自然の中に暮らしたい。
そう願いながらいろんな角度から情報を収集されたそうです。
「愛工房」 この杉が素晴らしい・・・そう仰るお二人です、 そして、そのひとことで全面信頼できるワシでした。
!!!なんとなんと、そのときFAXが
愛工房の伊藤社長からです。
なんですか、このシンクロニシティ。
マホちゃん先生にシックハウスの説明をしてもらってる間に、伊藤社長のFAXに目を通しました。
板橋に建築がはじまったアイ・ケイ・ケイビルの建築計画に対して、近隣マンションからの意見書と、それに対する伊藤社長のメッセージです。
「 ニホンミツバチ飼育についての居住者からの意見です。
①先に提出いたしました意見についての意見、ご意向
②今後改めてご説明いただく機会の有無
③近隣住民へのご説明の範囲、状況
④近隣住民へのご説明に対する近隣からの意見、要望
⑤建築自体の日程、予定
を文書にてご明記いただけますようお願いいたします。」
丁寧に書かれているようですが、実に無礼千万な文書です。
ハチにさされたらどうするか、誰が保証してくれるのか、補償はどうなのか!! とキ○ガイのような人の意見を二人分とりあげて、伊藤社長がニホンミツバチを飼うことに絶対反対という内容なのです。
こんな言い方ないやろ!と、お客様がいるにもかかわらずお客様をも巻き込んで怒るアカツカでした。
そして、伊藤社長の文書を読みました。
要約します
「このたびの当社ビルの建築に際し、ご高配、ご配慮に対し、心より感謝申し上げます。
・・・ おひとりの方が、以前ハチに刺されて大変な目にあった。
医師からハチのいるところには行かないように言われた。 刺されてショックを受けたらどうする、保証はどうする。
もうひと方は、近隣住民に少しでも危害を及ぼす可能性のある飼育はやめて欲しい、とのこと。
おそらく、刺したハチはミツバチではなかったのではないかと思いますが、お気の毒で同情申し上げます。
・・・・・ わが社の建物が完成しましても、ニホンミツバチを飼える環境になるまでにはかなりの時間がかかると思えます。
現状で飼ったとしても、ニホンミツバチが棲みついてくれる可能性はほとんどないと思われるからです。
それは、この地域の植栽やガーデニングに恐るべき殺虫剤、つまりネオニコチノイド系の農薬が使われているからです。
船瀬俊介氏の著書、「悪魔の新農薬・ネオニコチノイド」でミツバチが消える話が明確に書かれています。
ミツバチどころか、子供の先天性異常、注意欠陥多動性障害、作業記憶障害、学習障害、知能低下、自閉症、ぜんそく、小児がん、糖尿病などが起こると報告されています。
胎児、小児、子供たちは被害を受け、障害を負って生まれ成長します。
20年30年前には思いもよらないほどの障害者施設が必要とされています。
1990年代の初めから世界各地でミツバチの大量死、失踪が問題となり、フランスでは2006年から、
EU全域では2013年から、ネオニコチノイド系の農薬は原則使用禁止となりました。
ニホンミツバチは、生命の危険な場所には棲みません。
特に、全国で激減しているニホンミツバチは命の危険に敏感に反応します。
だから、ニホンミツバチがいるところは、安全で安心なのです。
私は、去年の夏、近所で見かけたのは数匹の蝶とハチだけでした。
道を歩いて出逢うのが、人と人が飼うペットだけ・・・・そんな町に、私が愛する板橋がなって欲しくありません。
ニホンミツバチが住める環境になることが私の願いです。
銀座では飼うことが許されたニホンミツバチが、50年も住ませてもらった我が町、板橋で飼えない状況が悲しいのです。
こどもたちのために、いのちの大切さを伝えることができたら幸いと思います」
伊藤社長の思いの深さと熱さが伝わり、泣きそうになりました。
たったふたりの声、 声の大きい人が正しいのでしょうか??
本当に大事なこと、ちゃんと伝えることができなければ、どうなるのでしょう・・・ワシらの未来は・・・
あ、 来てくださった大阪のOさま、 神様が宿る家 建ててくださるそうです。 感謝です。
賢いお方と共に歩めること、なにより幸せなことです。
すべては つながっていますね