桜が咲いた
2014.04.02
この季節になると、靖国神社の桜を思い出します。
思えばずいぶん時は流れたのですね。
明治大学を卒業し、社会人になって就職した会社が靖国神社のすぐそばにありました。
トンネルやダム工事、土木で業界6位の飛島建設というゼネコンでした。
建築部門がまだ弱かったので、建築の営業を望んで入社させてもらいました。
四月の始まりから一週間、九段にあった本社近くのホテルに合宿、新入社員研修が行われました。
125人の新入社員、同期の仲間の顔をいまでも覚えています。
このごろは、昨日会った人の顔を思い出すのも困難だったりするのに、あの頃はすいすいと何でも覚えられたなぁ。
そんな研修の中で、本社や東京支店に配属された仲間は、配属先の部署の上司先輩に誘われて夜になると靖国神社の花見に出て行きました。
ワシは、配属先が四国支店。 当時はまだ橋もない。
だれも誘いに来てくれない。
お昼休みに、ひとりで靖国神社を歩き、いつか本社に戻って来てここで花見をするぞ!
北海道から九州まで、配属された同期の桜、研修最後の日には赴任地が遠いものから全員の前で挨拶して出発したのでした。
ワシと中西、ふたりが一番最初に壇上に上がり挨拶。
新幹線で岡山、宇野線で宇野まで行って、そこから高松まで連絡船です。
もっとも時間がかかったのですよ。
「靖国で会おう」 そう言い残して四国に向かい、連絡船で高松に着いた時の心細さと何となくわくわくする冒険心。
桜の季節になると思いだします。
結局、本社に戻ることもなく、瀬戸大橋の完成と共に退社して赤塚建設をやることになるのですが、若き日の血潮と冒険心、いくつになっても忘れちゃいけないねぇ。
桜が咲くと思い出させてくれます。