神様ありがとうございます
2014.04.30
3月5日 親友が下血して、貧血で倒れ、救急車で病院に運ばれました。
小学校から同じ、ずっと一緒に生きてきた家族のような存在。
検査の結果は、末期の大腸がん、肝臓と脳に転移しており手の施しようがないと。
もって二ヶ月、この二、三日が山場ですから合わせたい人には連絡してください、と医師から告げられました。
同級生に連絡しました。
誕生日も二日違いの、ずっとそばにいるのが当たり前の友が倒れ、目の前からいなくなるかも知れない。
父が倒れたときともちがう、これまでになかった思いが湧きました。
言葉にうまくできないけれど、痛みとも同情とも悲しみとも違うのです。
大きな声で祈ったりしませんでしたが、目の前に起きること、
何もかもが変わってゆくこと、見つめながら、自分がいま何を感じているかを観察しました。
ひとり病院のベッドの上で寝ている友。
ある日突然状況が変えられるとき、運命を呪うのか、受け入れるのか、
友との対話はワシ自身の心との対話でもありました。
点滴だけで一ヶ月生かされた友は、14キロ体重が落ち病人そのものの姿でした。
ワシがイスラエルに出発する前に、大腸がんの摘出手術を受けました。
「ちょっとイスラエルまで行って来るで、土産買ってくるから待っとけや」
握る手に氣を込めて、しばしの別れです。
聖地での歩みの中でも、ヤツのことは忘れられません、ずっと共にありました。
言葉にしないけど、神様、神様どうぞ彼の病を癒して!と祈る日々でもありました。
奇跡が連続する驚くべきイスラエルでした。
神様の存在をありありと感じた尊い巡礼でした。
イスラエルから戻り、彼の病室に行きました。
エルサレムで買った、一枚のチョコレートを持って。
手術のあと普通食に戻った彼は、そのチョコを本当に美味しそうに食べてくれました。
うまいなあ、うまいなあ!って
三日前、病室の彼を訪ねると
「脳にはもう影がないし、肝臓の影も小さくなってると医者が言うたわ。 じきに退院できるみたいやわ」
えーーーーーーーー!!
大きな声で、力を入れて祈らなくても、深くつながるとき祈りは届く。
代わりのきかない、かけがえのない友との時間をもう少し恵まれました。
信じることの苦手なワシですが、神様は信じて下さっているんだなと思えるのが、ワシの今の信仰です。
神様ありがとうございます