孔子の教え
中日新聞の日曜版に「世界と日本 大図解シリーズ」という別紙があります。
子供向けに書かれた教材なのですが、ふと目をとめてみると はっ!とさせられることがあるのです。
「論語」 実に当たり前のことが当たり前に書かれています。
でも、この当たり前のことが忘れられやすく、人生の迷いは当たり前のことが忘れられた結果生じてるからなのでしょう。
「論語」は2500年ほど前、ですから、イエスより500年前・・・ちょうどインドの釈迦と同じ頃ですね・・・孔子と弟子たちの会話を、弟子たちがまとめた言行録です。
20編 500章でできていますが、聖書のように物語になっていないので、どこからでも読めて、日々の生活に活かせるようです。
「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」
自分が人からされて嫌だと思うことは人にしてはいけない
「学びて時にこれを習う、亦た説ばしからずや」
自分が学んだことを復習して、できなかったことができるようになるのはとてもうれしいことだ。
「匹夫も志を奪うべからざるなり」
志というものは、人間の心の中にある大切な宝であり、どんな身分の低い若者であろうと奪うことはできない。
もし、その宝を奪うものがあるとしたら、それは己の怠惰な心だ。
「過ちて改めざる、是を過ちと謂う」
過ちを犯しても改めないことを、本当の過ちという。
人は誰でも過ちを犯す、これは、仕方のないことである。しかし、過ちと知ったら二度としない。
これができたらもう過ちではなく、世間からも信頼される人となる。
「勇にして礼なければ則ち乱る」
事を行う上でいくら勇ましくてもいいが、そこに「礼節」「礼義」というものがないと、ただの乱暴者である。
「疏食を飯い水を飲み、肱を曲げてこれを枕とす。楽しみ亦たその中に在り。
不義にして富み且つ貴きは、我に於いて浮雲の如し」
粗末な食事をし、水を飲み、腕を曲げて枕がわりにするような貧乏暮らしをしていても、楽しみはその中にもある。
不正不義をはたらいて裕福になって権力を得ても、私にとっては浮雲のようにはかないもので、心うごかされることはない。
温故知新、付和雷同、巧言令色、剛毅木訥、切磋琢磨、
一を聞いて十を知る、過ぎたるはなお及ばざるがごとし、急いては事を仕損じる・・・
いや、2500年経っても人間って、変わらないものなのですね。