チベットとイスラエルとヤマト
ダライ・ラマの直弟子の、リンポチェさまがやって来られました。
今野華都子姉の、やまとこころの道場に来られて、一泊されるのです。
以前から、リンポチェさまについては聞いていましたが、キリスト者である私には今となっては縁のなかったチベットの高僧と思っていました。
「こうじさん、 今野です。
明日 伊勢の道場にリンポチェさまが来られます。
松阪に00時に着きますから、お迎えして、食事して道場まで運転よろしく」
姉さんの勅命には、ハイかイエスしかありません。
約束の時間に、松阪駅にお迎えにあがりました。
華都子姉、リンポチェさま、通訳ののりこさん・・・このまわりだけ気配がまったく違います。
私にもわかります。
予約を入れていた食堂で、一緒に食事をしながらさまざまな話の花が咲きます。
リンポチェさまは、しきりにイスラエルのことを聞かれます。
私は、イスラエルに導かれるようになった経緯、イエス・キリストへとつながるパウロとの霊的体験など話しました。
26歳で四国88か所お遍路をまわり、インドにも仏陀の足跡をたどって4度旅したことも話しました。
大好きだった仏陀に学んでいたのに、突然一方的にキリストにつかまれたのです、と話すとリンポチェさまが
「なんのちがいもないよ」と笑いながら話をしてくださいました。
ダライ・ラマは、常にこう言われるそうです。
「チベットの民が世界に散らされている。
しかし、どんなことがあってもチベット民族の誇りを失ってはならない。
国を失ったけれども、2千年を経て再び建国したイスラエルに、チベットは学ばなければならない。
宗教はどうでもいい、チベット民族が初めからもっているものをなくしてはならない。
それは、民族の誇り、愛、慈悲、そして 思いやりの心だ。
中国がチベットを虐待しようが、殺そうが何をしようが、最後の一人になっても思いやりを失ってはいけない。
そして、それは誰にも奪うことなどできないものなのだ。
外側からの圧力には強くても、内側から滅びてゆくものだ。
ライオンは、他の動物から襲われ殺されることがなくても、自分自身の内側が病んで死んでゆく。
チベット民族の誇りを失わないためにも、イスラエルに学びなさい」と。
リンポチェさまは、それからこう言われました。
「戦争に勝って、アメリカは日本の内なるものを消そうとした。
でも、それは失敗に終わっている。何故なら、民族の心は外から破壊すことはできないから。
しかし、日本も内側から滅びてゆく。 それを歴史が証明している。
どうかふたり、日本のこころに灯を燈していってください」
私が、これまで、外から日本を見ようと多くの人をイスラエルに導いたことはとても良いことだ、
「スバラシイ!」と言ってくださいました。
今野華都子姉は、「今回の人生で「経営者」として世の中に貢献し、影響を与え、現実社会の中で結果を出すことによって
やまとこころを届けているのだ」と仰います。
「国を大切に思う気持ちは、ずっと日本人として、当たり前のことだと思っていたけれども、イスラエルで確信に変わりました」とも。
また、「すぐに喧嘩をしたがる男の世界は、もはや世界を滅ぼしてしまうから、女性に訴え、産み育てる「母性」で世界を変えてゆかなければならないのだ」と、
静かに、しかし強く気高く語ってくださいました。
食事の時間は、いつしか3時間にもおよびました。
出逢いはいつも、いきさつを超えた大きな力によって導かれているように思えます。
言葉を超えた、波動による魂の共振。
人生で、出会うべき人には必ず出会います、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎず・・・ですね。