レンズを引きなさい
2014.08.04
糸川英夫博士の家に泊めていただくと、朝、茶の間で新聞のチェックすることから一日が始まります。
日本の新聞 5誌、英語の新聞が2誌
まず、すべての広告を抜きとります。
糸川先生は、赤鉛筆をもってページをめくりながら記事に印をつけてゆかれます。
驚くべきスピードでした。
フォトリーディングとか速読といった技術の先駆けだったのでしょうが、
どの新聞にどう書かれているか、すべて理解され、
そして、ひとつのニュースに対する各紙の取り上げ方を解説してくださいました。
「あのね、レンズを引きなさいね。
近づきすぎて見えなくなってることって多いのよ。
それからね、
新聞で信じていいのは日付けだけよ。
すべて事実じゃなく、誰かのフィルターを通ってるんだから」
新しい視座を与えていただいたのだなぁと、
改めてしみじみ思います。
誰かの意見に流されないようにしたいものですね。
誰かに依存したり、誰かを崇拝してるうちに、
自分の中にあるアンテナが錆びついてしまいます。
自分で考えなさい
糸川先生の最後の言葉が、今も胸の奥で響いています。