鍵山さんのことば
イエローハットを創業された鍵山秀三郎さんと、26年ほどのおつきあいになるでしょうか。
いただいたお便りだけで、一冊の本になるほどです。
鍵山さんは、どんな時も絶対に手を抜かない人です。
「凡事徹底」 まことの日本人、美しい日本人、そして、真の商人です。
「万事手抜り」の私とお付き合いいただけるのは、ひとえに私の御先祖の徳といえましょうか。
イスラエルで二週間、ヨルダン、シリア、レバノンと中東を三週間ほど一緒に旅しました。
敦煌、上海にも一緒させていただきました。
鍵山さんと旅すると、本当に楽しいのです。
ちょっとした商売のヒントなど、宝の山のような会話が今も心に刻まれています。
糸川博士の自宅にも、入院している病院にも来てくださいました。
私のログハウスにも、来てもらい食事もしました。
沖縄にも行きました。 御縁は、いきさつを超えて不思議に導かれてゆきます。
そんな鍵山さんのことばのなかで、改めて胸に響くのが
「自分に余裕がないときほど、人に親切にすれば、これが最良の確実なストレス解消法になります」
心を病む人や、その果てに自殺をする人が増えています。
現代は強烈なストレス社会です。
では、そのストレスを解消する一番の方法は何かというと、それは人に親切にすることだと私は思っています。
自分が辛いとき、苦しいとき、悲しいときほど、人に親切にする・・・
そうすれば、不思議と自分の苦しみも和らぐものです。
昔の人には、そういう知恵がありました。人に親切にすることによって、自分のつらさ、苦しさが解消されることを知っていたのです。
ところが、いまは苦しい人はいつも苦しがっていて、他人のことどころではないという状態です。
自分だってこんなに苦しい思いをしているのだ、と考えるから、実は余計に苦しくなってしまいます。
自分に余裕がないときほど、人に親切にすれば、これが最良の確実なストレス解消法になります。
私は、これまでいろいろとたいへんな目にあってきました。
いまだにいろんな問題を抱えています。
でも、私は、それがストレスにはなっていません。
人に親切にすることを心がけて、いつもストレスを解消してきたのです。
人に親切にしたところで、問題自体は解決しません。
しかし、イライラする気持ちが消えて、平静な気持で問題に取り組めます。
そして、それこそが問題解決の近道になるのです。
忘れないでいたい言葉です。
この世の悩みの9割以上が 「自分について考えていること」のようです。
人のこと、一所懸命 親切にさせていただきたいものです。
そのときに、自分について考える思考回路は停止しますから。