ROGAN
ずっと目が良かったので、目が悪くなるなんて考えもしませんでした。
世の中にどうしてあんなに眼鏡屋さんがあって、TVでも宣伝しまくっているのかさっぱりわかりませんでした。
数年前から、小さい文字が見づらくなり、とうとう新聞の字が見えなくなってしまいました。
メガネの宮崎に行ったら「ROGANです」やて。
メガネも一度作ったら終わりではないのですね。
度が進む・・・そうです。
老化というものを体感させていただけることは、味わい深いものです。
この世に生まれてくる苦しみ
老いてゆく苦しみ
病んで
死んでゆく苦しみ
愛する人に会えないのも苦しみ
会いたくない人に会わなければならないのも苦しみ
欲しいものが手に入らない苦しみ
四苦八苦のこの世は苦しみの世界だと仏陀は言いました。
そして、苦しみの原因は自分について考える執着だと。
そうすると、苦しみの消えている世界とは、自分がいない世界ということになるのでしようか。
そういえば新約聖書「ガラテヤ人への手紙」のなかで、パウロはこういっています。
「私はキリストと共に十字架につけられた。
生きているのは、もはや私ではない。
キリストが私のうちに生きておられるのである」
また、「キリストの奴隷となって初めて、本当の自由を得た」とも言っています。
自由というものを、勝手気ままに自分の思い通りにすることだと思っている間は、決して到達できない世界なのでしょうね。
やがて死ぬときに、この肉の器を捨てて、
自分勝手に作り上げた「私」という錯覚をも手放し、
ああ・・・おもろかった と、笑ってゆけるようにどんどん軽くなってゆきたいものです。
目が良かった間に、もっと本を読んでおけばよかった・・・と過去を悔やむのがエゴの特徴のようです。
メガネをかけるとまだハッキリ字が見えるのですから、たっぷり読書を楽しみます。
大事な友達にガンが発見されて、リンパに転移しており早ければ2年といわれたそうです。
その友は、「よかった、短期目標を達成するだけの時間はある。 長期目標のために後継者を育てる気になったよ」と私に言いました。
前よりもっと生きている実感のある、いい顔でそう言いました。
頭で知っていることは、わかっていることにはなりません。
やっていることが、本当の知っていることと言えましょうか。
知るとやるとは天地の差!
かっこ悪くても具体的に実践です。